2023年の走り初めは、昨年同様元日です。
もちろん、ニューイヤー駅伝に出場するわけではありません(笑)。ニューイヤー駅伝が始まる前に、2区の中継所である高崎市役所まで行き、2区の途中までジョギングをしました。2区は外国人選手の出場が認められている唯一の区間で、ほとんどのチームが外国人選手が走る、最も短い超高速区間です。12月29日にこの道を車で走っていたら、外国人がジョギングをしていましたが、恐らくどこかのチームの選手が試走をしていたのでしょうね。何日前から乗り込んでくるのでしょうね。
走り出したのは、開始1時間以上前でしたが、警備員の方やCITIZENのサインと計測機器のセッティング待ちのスタッフの方が、ところどころにいましたし、各チームの応援団と思われる同じカラージャンパーを着た人などもちらほら見かけました。そんなところを見ていると、自分も触発されてしまったのか、途中事情があって歩いてしまったのに、いつもよりだいぶ速いペースで走りました。
戻る頃には、既に群馬県庁から高崎市役所に向けてスタートしており、2区の沿道にも応援の人が集まり始めていましたが、私は帰宅して恒例のTVをしました。
ゴール直前までデッドヒートを繰り広げることもあるニューイヤー駅伝ですが、今年は、エース伊藤達也選手を欠き、マラソンの元日本記録保持者である設楽悠太選手を控えに回しながらも、各選手が安定的な力を発揮したホンダが昨年に続く連覇を達成し、あまりハラハラドキドキする駅伝ならではの見どころはなかったですね。
そんな中での見どころは、東京オリンピックのマラソンを最後に引退したものの、その後復帰した大迫傑選手がGMOの3区で出場したことですね。区間賞は早稲田大学の後輩太田智樹に譲りましたが、NYマラソン後2カ月後という調整の難しい中、好記録で区間2位となり、その後TV中継にまで参加するというスーパーマンぶりでした。プロ選手として、日本で初めてとなる様々な取り組みしてきた大迫選手ならではですね。
あとは、その大迫選手をマラソン日本代表の選考会MGCで破ったトヨタの服部勇馬選手が最終7区のラストで魅せました。服部選手は、トップから2分以上の差をつけられた6位で襷を受けましたが、1分近い差があった3位グループに途中で追いつき並走を始めると、最後の競り合いでも、三菱重工のスパートやGMOの必死の粘りも冷静に見ながら、最後圧巻のスパートを見せました。
その後、やはりずっと競り合っていた7位グループのスバル口町選手もずっと先行していたものの、ゴール目前で中電工に先行を許しましたが、やはり最後の最後で怒涛のスパートを見せて、7位でゴールし昨年2位の実力を見せました。
あと、見どころではないのですが、感慨深いのは、優勝経験がある強豪チームが下位に沈んだことですね。ケガで選手が揃わなかったそうですが、2020年まで4連覇した旭化成が16位、中国電力が17位、2000年代に圧倒的な力を示した八王子のコニカミノルタが18位となりました。
一方で、インターネットのGMOが4位、運送業のSGホールディングスが6位、黒崎播磨が14位、スーパーのサンベルクスが15位と新興チームが健闘しました。
企業スポーツは、業績により撤退、廃部などもままありますが、日本のスポーツの下支えをしていることは間違いないので、企業の入れ替わりはあっても、しっかり日本のスポーツを支えていってほしいものです。
昨年末に盛り上がったサッカーW杯で、日本が奇跡的な試合を見せてくれましたが、ネット記事でアジアのライバル韓国のスポーツ事情を目にしました。韓国の高校では日本のような部活動は少なく、サッカーをするのはスポーツを専門にする高校だけなのだそうです。中国や、旧ソ連など共産圏でも、スポーツはエリート選抜主義ですよね。
その点、日本はスポーツの裾野が広いのが特徴だと思います。私が子どもの頃は、誰もが王選手に憧れ、プロ野球選手を夢見ていました。いつしかそれが夢に過ぎなかったことに気づきますが、エリート選抜主義の国ではそんな夢を見ることも出来ないのかもしれません。こうした日本の社会が、スポーツ自体の力を高めたり、ファン層の厚さを作っているのではないかと思います。日本人としては当たり前すぎて気づいていないかもしれませんが、こういう文化も大事にしたいですね。