八王子市散田町在住のスポーツ好き親父の戯言!

八王子市の学童野球チーム散田ドラゴンズ元管理人(2007年3月~2016年2月)のブログです。

リーダー

2007年11月30日 23時04分40秒 | 指導・育成のうんちく
高校野球まではキャプテンのリーダーシップが大切で、大抵はチームで一番実力がある選手がキャプテンになります。しかし、時にはレギュラーでない選手がキャプテンになることもあります。それは、野球の実力とは違う部分で選手たちを動かし、まとめる「力」があるからでしょう。

プロ野球のリーダーは、監督です。もちろん選手でも、ヤクルト宮本、阪神金本、ソフトバンク小久保のように、実績もあるベテランが誰もが認めるチームリーダーとなることもありますが、基本的にプロの世界は年齢ではなく実力の世界なので、リーダーは監督ということになります。監督の個性もいろいろですが、アメリカでは名選手だったからといってすぐに監督になれるわけではなく下積みから訓練されているので、アメリカ人監督は比較的まとまっていると思います。選手とのコミュニケーションを大切にし、その上で自分の色を出すようです。バレンタイン監督も日本ではなじみの薄い主力選手を定期的に休ませるやり方をとり、選手にも抵抗があったようですが、コミュニケーションをしっかりとり、結果を出したからこそ選手から信頼されたのだと思います。日本人監督の個性派の筆頭は何と言っても野村監督でしょう。野村監督は逆に個々のコミュニケーションはあまりとらず、ミーティングでトップダウンで自分の考えを浸透させ、個々の選手へはマスコミなどをよく利用していたようです。こうしたやり方がいつもうまくいくとは限らず、ヤクルトの時は成功し、阪神の時はうまくいかなかったようです。これはリーダーのあり方が絶対的なものではなく、状況によって変わるということを示しています。野村監督に次ぐ重鎮は、王監督ですが、巨人時代は苦労をしたと思います。選手時代は、人一倍練習し全力を尽くすことで他の選手を引っ張っていた王監督ですが、監督になるとそうはいきません。あまりに偉大な選手だったため、コーチも選手も何も言えず、結果的に巨人時代はあまりリーダーとして実績は残せませんでした。ダイエー(現ソフトバンク)に移ってからも当初は同じような状態だったようですが、あまりにひどい低迷時代を経験する中で開き直ったのか、何かを悟ったのか、いつしかコーチも地味だがしっかりした仕事人を揃え、コーチに任せて、自らは選手とコミュニケーションを取るようになっていきました。そんな中、王監督を尊敬しながらも、思ったことはズバズバ言う城島選手のような存在が現れたことから、だんだんいい方向に向かっていったと思います。王監督を見ていると、リーダーというのは、天性のものではなく、自ら学び鍛えていけるものだということが分かります。

プロ野球の監督は、自らのプレー(練習も含めて)が示すことができないので、どうしてもコミュニケーションが大きなウェートを占めますが、散ドラ諸君は、これにプレー・練習態度などが加わります。誰か一人のリーダーに頼るのではなく、一人ひとりがリーダーのつもりで頑張ってほしいと思います。

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リーダーシップ

2007年11月28日 18時57分41秒 | 指導・育成のうんちく
昨日の続きです。5年生には、そろそろ来年の新チームに向けてリーダーシップということを意識してほしいと思います。リーダーシップというと、みんなに指示したり、ぐいぐい引っ張っていくお山の大将のようなイメージがあり、「大変だなあ」と思うかもしれませんが、決してそれだけではありません。

リーダーシップを一言で表すと、「目標の達成に向けて人を動かす影響力」と言えます。あくまでも、目標達成のためのものですから、どんなに人を動かす力があっても、自分のためにやっているのはリーダーシップとは言いません。いじめっ子が人にあれこれやらせたりするのは、ただの格好悪いイジメでこういうのはリーダーシップとは言いません。また、人を動かす力ですから、必ずしも力づくでやらせたり、怒鳴りちらして無理やりやらせる必要もありません。むしろ、力づくでやらせたりすると、その場ではやるかもしれませんが、いない時はやらないということになります。それでは、意味はありません(もちろん、時と場合によっては厳しい声を出すことも必要ですが)。

一番大切なのは、目標達成に向けて人が自分で動くように仕向けることで、決まり切ったやり方はないのです。例えば、誰よりも真剣に練習に取り組むことで、下級生が感化されて一生懸命練習に取り組むようになったり、試合中率先して声を出して皆を引っ張ったり、相手チームに自分から挨拶したり、小さい部員たちにいろいろ教えてあげたりして、他の部員たちに影響を与えることも立派なリーダーシップなのです。

散ドラの目標は、強いチームになって勝利を目指すことと、一人ひとりが野球というスポーツを楽しみ、それを通して成長していくことです。今までは自分が頑張ればいいや、言われたことをやればいいやと思っていたかもしれませんが、5年生はそろそろこの目標達成のために、自分が何をしたらいいのかを考えてほしいと思います。

ガンバレ!散ドラ5年生!7人まで増えたのだから、チームワークもがっちり組んでね!

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本当の有終の美と、そろそろ来年の心構えと。

2007年11月27日 23時04分40秒 | 散ドラ諸君への喝!
先日は、短かった研修リーグ秋季大会で有終の美を飾りましたが、今度の学長杯はいよいよ今年度最後の公式戦となります。6年生の二人は、これまでの散ドラ生活の集大成のつもりで全力を出し切ろう!キャンプテン・コウヘイは、技術的な面では最近は四球も少なく安定しています。学長杯でも攻めの姿勢で頑張ろう。キャプテンとしては、6年生が少なく、ちょっと難しかったかなと思いますが、最後まで上級生としてプレー、練習態度で手本となるよう努力してください。副キャプテン・ユウトは、途中ケガで戦線離脱もありましたが、メガネをかけての復帰後は打撃爆発です。守備もまだハラハラすることがないわけではないですが、まずまずです。最後の公式戦で、四番のすごさを見せつけてください。

そして、5年生です。マー・カズマ・コウキ・ツバサは今年ほとんどの試合に出場しました。とてもいい経験をしたと思います。しかし、今年一年はあくまで下級生としての参加で、自分たちがチームを引っ張っていくんだという姿勢はなかったと思います。それはそれで仕方ないと思いますが、今シーズンも終わろうとしていますので、そろそろ最上級生となる来年への心構えの準備を始めてもいいのかなあと思います。それは、今年は出場機会がそれほど多くなかったユウヒ・シュウヘイ、入団直後のトウゴも同様です。最上級生としてすべきことは、必ずしも下級生より上手なプレーをしなければならないということではありませんし、下級生に威張り散らすということでもありません。いわゆる、リーダーシップということになると思いますが、それはまた後日述べたいと思います。いずれにしても、現5年生は今年と違い7名もいるのですから、しっかりチームワークをとって、プレー・練習態度でやはり上級生は違うなあとなってほしいと思います。

ガンバレ!ドラゴンズ!!

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四十を過ぎても日々、成長?

2007年11月26日 22時25分46秒 | 散ドラ諸君への喝!
昨日は午前中練習、午後は練習試合と野球漬けの一日でした。しかも、午前中は上級生と下級生の活動場所が分かれて部員の数が少なかったので、父たちもたっぷり練習出来ました。試合形式で一か所で行ったトスバッティングではピッチャーをしました。その後の試合形式のシートバッティングで、父たちが守備につき、管理人はサードを守りました。散ドラ諸君の球はなかなか外野に飛ばず、結構な運動をさせられました。しかし、管理人としては、非常に充実した一日でした。散ドラにデビュー当初は、普通の練習でも体が痛くなっていましたが、今は普通の練習は何てことはありません。しかし、昨日くらい動くと、さすがに今日は厳しいだろうなぁと思っていましたが、思いのほか平気でした(もちろん、少しは痛いのですが…)。四十を過ぎても人間成長する(というか慣れる)んだなあと我ながら感心してしまいました。一年前は、フリーでピッチャーをすると、翌日お尻の筋肉が痛くて歩くのも大変でしたし、駅伝の試走の際は、途中で息切れして息子に置き去りにされました。しかし、この調子なら、今度の駅伝の試走では…なんて密かに思ってしまいます。

四十を過ぎても、遅々としていても進歩があるのだから、十歳そこそこの散ドラ諸君はもっと急スピードで成長したほしいなあ。頼むぞ、散ドラ諸君!

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有終の美!

2007年11月18日 22時12分13秒 | 散ドラの試合について
試合結果では、やや辛口コメントを書きましたが、ピンポイントでの珍プレーと慣れないポジションでのミス以外は、しっかりしたプレーが出来、有終の美を飾ることができました。

珍プレーは走塁でのミスが3つほど。内野フライでハーフウェーをして刺されたプレー、外野フライを自分の勝手な判断で走るのはやめたプレー、二死満塁なのにアウトカウントを間違えてスタートしなかったプレーです。いずれも基本的なプレーですから、選手自身が基本通りにプレーするのはもちろんのこと、ベースコーチもしっかり声を出して指示することが必要です。

守備では、今日はカズトがブレーキでしたが、慣れないセンターにちょっと戸惑いがあったかもしれません。カズトは運動神経、動態視力は非常にすぐれていますが、ダッシュ力にはやや難があります。やはり外野向きではなく、サード・ファーストやキャッチャーが良いかなという感じです。サードでの先発出場2回目となるリクトは前回よりはるかに良かったです。エラーも前に出てのものですし、前へのダッシュや捕ることはきちんと出来ていました。ただ、相手の足が速かったということもありますが、もっと早くスローイングに入って、ピシッとした球を投げないとアウトには出来ないよね。今日はファーストの守備機会も多く、打球は無難にこなしていましたが、コウキは捕球の際に、走者とかぶることが多いので、前での球さばきが課題ですね(ショートバウンドをさばく自信がないので、無難に後ろで捕ろうとするのは分かるのですけどね)。と、守備でもいくつか課題はありますが、まあまあの出来だったのではないかと思います。打撃面では、コウヘイ以外で4安打(コウキの当りも含めれば5安打)と少し兆しが見えたかと思います。少し気になったのが、マーとコウキの見逃し三振です。ツーストライクになったら、クサイ球には絶対に手を出していこう。でも、そう言うと、みんなボールにまで手を出します。何度も言っているけど、最後までボールをしっかり見て判断するように。現実には、何メートルか前で判断しないと、間に合わないのですが、いずれにしても、ギリギリまでボールを見ていないから、クサイ球を見逃したり、クソボールを振ったりするのです。

散ドラの試合後、横川vsビートルズ戦の塁審をしましたが、散ドラが春季大会で初勝利をあげたビートルズもとてもうまくなっていました。ピッチャーの球も速くなっていました。結果は3対3の末、サドンデスで敗れましたが、3月末にスタートした今シーズンが8か月近くたって、別なチームのようになっています。それは散ドラも一緒です。しかも、散ドラ諸君は大半が5年生以下です。この一年の経験を来年につなげられるのは非常に大きいです。ただ、5年生も守備に、打撃に多くの課題があります。4年生も素質豊かな部員が多いですが、まだまだ勉強することはたくさんあります。それぞれの課題ををこの冬にしっかり磨いてくださいそうすれば、来年大きな飛躍が出来ると思います

六年生の二人は、残る学長杯に全力を尽くすとともに、上級生としての手本をしっかり下級生に伝えてください。プレーはもちろんのこと、グランドマナーや小さい後輩たちへの接し方、チームワークの大切さというものを教えてほしいと思います。難しいことは考えなくてもいいですが、自分たちの行動、プレーを上級生らしくと心掛けてほしいと思います。ガンバレ!散田ドラゴンズ!!

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鍛える!

2007年11月16日 22時43分23秒 | プロ野球・高校野球
暖かった今年の初冬ですが、今日はだいぶ寒くなりました。研修リーグも残り一試合となり、学長杯もありますが、これからはしっかり鍛える練習の季節です。

中日ファンの息子と福留の話をしていた時のことです。福留が巨人にいったらどうすると聞くと、「巨人は他から獲った選手ばかりになるじゃないか。生え抜きは高橋由、阿部、二岡くらいじゃないか」と言います。しかし、よく考えると、この選手たちもみんな大学卒の逆指名選手なんですよね。その他は、谷、李、小笠原など移籍選手ばかりです。投手も上原、高橋尚、内海、金刃、木佐貫などみんな大学・社会人の逆指名選手です。大学・社会人だダメだとは言いませんが、有望選手の逆指名はどうしても鍛えてない感じがありますよね。

逆指名が導入される前は、巨人も高校生を獲って鍛えていました。思いつくまま挙げてみても、桑田、槙原、斉藤雅、吉村、駒田、村田、篠塚、西本、定岡など、巨人の黄金時代を支えた面々は有名無名の違いはあっても、プロに入ってからしっかり鍛えられた選手たちです。やはり、こうして選手たちが育っていく過程を見て、ファンも一緒に育っていくのだと思います。最近のプロ野球、中でも巨人の人気低迷にはここに原因があるのではないかと思います。

散ドラ諸君もこれからの冬にしっかり鍛えるのでそのつもりでいてくださいね!

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失われた何年?プロ野球も構造改革を!

2007年11月15日 22時20分35秒 | プロ野球・高校野球
バブル崩壊後の日本経済は問題解決を先送りし、失われた十年と言われました。小泉・竹中コンビの荒療治で漸く危機的状況は脱しましたが、無為に費やした時間の後遺症は非常に大きかったです。プロ野球が今まさにそんな状態ではないかと思います。今年も福留、黒田、新井、和田らの有力選手がFA宣言をしました。正当な権利ですから仕方ありませんが、福留・黒田など日本球界の投打の中心選手がアメリカに流出したら、ますます日本球界は寂しくなります。

黒田・新井ら広島の投打の中心がFA宣言したのは、やはりチームの低迷が原因でしょう。しかし、広島を責めることは出来ません。独立採算の健全経営をしている球団が、金の力で有力選手を引きとめたり、強力補強で戦力アップを図ることは不可能だからです。戦力均衡を図るドラフト改革が絶対に必要です。また、福留選手は走攻守の総合力でみれば、イチロー、松井秀喜なき後の日本球界で間違いなくナンバー1野手です。そして、高校生時代に7球団くらいの重複指名の末、指名権を得た近鉄を蹴って、社会人を経て二年後自ら選んだ球団に愛想を尽かしてのFA宣言です。かつては、甘やかしということではなく、ONなどチーム・球界の範たる生え抜きの中心選手には球団はしっかり礼を尽くしていたと思います。それが今では、パッと見の人気選手と本当に球界の宝というべき選手の区別もつかない有様です。

とはいえ、アスリートの性としてより高い目標を持つのは当然であり、今後もメジャーへの流出は続くのは避けられないと思います。それに対し、米国人監督のロッテ、日本ハム、あるいは組織人としてのセンスもあった古田監督のヤクルトなどは、選手とファンの距離を縮める努力をしていましたが、その他の球団の努力は通常の企業の営業努力から見れば、人気にあぐらをかいてまったくなっていないとしか言えません。ロッテ、日本ハムの取り組みなども、まだわずかな地域のものにすぎません。例えば、オリックスや横浜ベイスターズのように二軍チームを別チーム形式にして、別の街にホームを置き、もっとその地域のファンとの交流を深めるようなことも必要でしょう。管理人が在京球団の関係者なら、二軍チームは多摩地区をホームに、さいたま市、柏市、山梨、群馬、栃木などでも試合を実施し、関東全域をカバーするでしょう。かつてのように、TVで全国区になれる時代ではなく、いかにプレーを見てもらい、直接接して関心を持ってもらい、贔屓チームにしてもらえるかという「営業活動」が必要なのです。

プロ野球が盛り上がらないと、散ドラのスカウティングにも影響するので、何とかしてもらいたいなあと切実に思います。また、都心までいかなくても、プロのプレーが見たいというのも正直な気持ちです。試合を見て家に着くと、10時、11時というのは辛いですからねえ。

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神様!仏様!稲尾様!

2007年11月14日 20時52分43秒 | プロ野球・高校野球
往年の名投手稲尾和久さんが亡くなりました。管理人はもちろんリアルタイムでは観たことはありませんが、通算276勝、年間最多勝利タイの42勝、日本シリーズ3連敗後の4連勝という数々の記録からは“剛腕”を想像させます。しかし、VTRなどを見ると剛腕という印象はありません。スリークォーターからしなやかに投げ込むフォームは、管理人の知っている投手では、郭泰源にちょっと似ています。豊田泰光、中西太らかつてのチームメートの話を見ても、剛腕というよりコントロールがいい戦略的なピッチャーということが言えそうです。高校時代には無名だったことからもそれが言えると思います。高校時代に注目されるのは、今年の仙台育英・佐藤のようにやはり速球ピッチャーだからです。何と言っても、スピードは将来性を感じさせますから。これまた管理人は見ていませんが、尾崎行雄とか、池永正明などの方がきっと速かったのではないかと思います。

では、何故あれほどの活躍ができたのでしょうか。日経新聞の「私の履歴書」でも書いていましたが、父親が漁師だったためよく櫓で舟を漕いでいたそうです。管理人は舟を漕いだことはありませんが、想像するに、力以上にバランスが難しいのだと思います。もちろん、それだけではないでしょうが、そうしたことが粘りのある足腰を生み、抜群のコントロールにつながったのではないでしょうか。やはり、投手は下半身ですよね。もちろん、肩の強さも必須条件ですが、下半身が安定していない投手はいくら速い球を投げても、活躍できません。過去にも球が速いけども活躍出来ずに消えていった投手は山ほどいます。時代が違いますから、稲尾さんのように舟を漕いだり、野っ原を駆け回っているうちに足腰を鍛えるというわけにはいきませんから、やはり地道にランニングやトレーニングするしかないでしょうね。

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つもりの自分

2007年11月12日 22時12分36秒 | 指導・育成のうんちく
先日の「率先垂範」の話にもにも通じますが、大人として、親として自戒としたい話です。

人は誰でも「自分はこういう人間だ」という自己認識があります。その他にも、こうありたいという理想の自分とか、こうあるべきという義務的な自分などがあります。一方で、他人が見ている自分もいます。自分が思う自分と他人が見ている自分が一致していれば、自他ともに認める自分となりますが、これがズレているとさまざまなコミュニケーションギャップが生じます。「オレがこんなに○○しているのに、何でアイツは分ってくれないんだ」というような、友人・夫婦・上司部下の間のいざこざは、大抵これが原因です。

管理人が初めてこれを実感したのは新入社員の時でした。管理人が配属された職場に年下ですが入社は先輩という女性社員がいました。こちらは年は上でも何も出来ない新入社員ですから、当然のことながら先輩に対する態度で接し、何事もなく半年ほど経った頃です。その先輩にごく自然な調子で言われたのです。「私、○○さん((管理人のこと)の顔も見るのもイヤな時期があったんです」と。その時はそうではなかったから言ってくれたのでしょうが、聞いたこっちは「ガ~ン、ショック!」です。何しろそんな「つもり」はこれっぽっちもなかったのですから。結局何が原因かは分かりませんでしたが、この先輩は管理人にとって社会人になって初めて大切なことを教えてくれた先生となりました(もちろん、本人にそんな気はなかったでしょうが)。つまり、自分にそんな「つもり」がなくても、相手には自分が思っている通りに伝わっているとは限らないということです。でも、そんなことを考えていたら、何も言えなくなると仰るかもしれませんが、まったくその通りです。いつもいつもそんなことを考えていたら、とても生活出来ません。しかし、自分が思っている「つもりの自分」が絶対ではなく、相手によって受け取り方が違うと知るだけで、自分の行動は間違いなく変わってきます。例えば、「子どものためにと思っている自分」が額面通り伝わるとは限りません。特に、自分の子どもだけでなく、いろんな子どもがいるドラゴンズです。叱った方がいい子、褒めた方がいい子、理屈で話した方がいい子、気持ちで話した方がいい子などさまざまです。「つもりの自分」を過信せず、子どもに合った接し方をしたいものです。

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率先垂範

2007年11月06日 22時06分05秒 | 指導・育成のうんちく
先に立って範を垂れる、つまり模範を示すということです。よく使われる言葉ですが、本当に理解されているかどうかが怪しい言葉でもあります。どの会社でもそうでしょうが、管理人の勤める会社にも「何でオレが言っていることが分からないんだ」と部下を怒鳴り飛ばす馬鹿な人がいます。こういう人は、率先垂範の意味が分っていない人です。例えば、最近いろんな偽装問題が表沙汰になっていますが、こういう会社でも口では「社会から信頼される企業になろう」というようなことは言っていたと思います。しかし、現実には「もっと売れ、もっと儲けろ」というメッセージが強く伝わっていたのだと思います。社会に信頼されるように努力するよりも、すぐに目に見える利益を持ってくる人の方を評価していたのでしょう。組織なら誰でも上司の意向に逆らおうなんて人はいません。つまり、「上司が本当に思っていること(儲けろということ)」に従っているのです。本当に自分が言っていることをさせたいと思ったら、言行一致していないとダメだということです。人は言っていることよりも、行っていることを見ているからです。だから率先垂範が大切なのです。

もっと簡単な例で言うと、上司が部下に、先生が生徒に、親が子供に「きちんと挨拶しなさい」と言っても、自分がふんぞり返っていたら、誰も挨拶などしません。部下だけは例外です。それをしないと、査定で罰があるからです。もちろん、生徒や子どもにも罰を与えれば、いやいやながらやるようにはなるでしょうが、それは長続きしません。本当に自発的に挨拶させたかったら、自分から挨拶することです。管理人も子どもに対して、頭で分っていることをなかなか実践できていない普通の親ですが、これだけは昔から実践しています。寝起きの悪い子どもたちを怒鳴りつけて起こしたあとに、自分から「おはよう」と言い続けてきました。あまり爽やかとはいきませんが、最近では自分たちから「おはよう」ということもあります。親ですらこんなですから、他の人にハキハキ挨拶とはなかなかいきませんが、これを続ける(率先垂範)するしかないと思っています。

野球の時もそうです。管理人をはじめ、父たちが部員たちに「声だせー」とか「応援しろー」と言っていますが、自分たちも実践してこそ、説得力があるのだと思います。問題は、体力的な面で子どもたちに「だったら自分たちもやってみろよ」と率先師範を求められることですが、こればっかりは毅然として「俺が小学生だったらな!」というしかありません。しかし、これも出来るうちは、率先垂範をしたいと思っています。1キロ以上はちょっと無理ですが、短い距離だったら子どもたちに負けないとか、野球の技術でも負けないようにしたいと思います。少なくとも、小学生のうちは…。

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11月です!もうすぐ二年。

2007年11月05日 23時12分31秒 | 管理人のこと、雑感
早いもので、息子が入団してもうすぐ二年になります。そういえば去年の今頃、こんな文句で始まる文章を、二代目管理人さんのHP掲示板に投稿したのを思い出します。去年の今頃は、たまに外野で試合に出してもらったりしてましたが、とても見ていられませんでした。しかし、その一年前は試合はおろか、まったく野球になっていなかったのですから、進歩といえば進歩です。そして、今は人が少ないせいもありますが、毎試合出してもらい、それなりに見られるようになりました。来年の今頃はどんな気持ちで見ているのでしょうか…。

管理人の上の子は女の子で、幼稚園のイベントや習い事など随分楽しませてもらいました。今は生意気盛りですが、小さい頃は女の子はやっぱりかわいいですよね。でも散ドラのように、親子一緒に活動出来るのは、男の子ならではです。それまで、お姉ちゃん中心で動いていたので、散ドラ入団を機に息子とのコミュニケーションが一気に増えたのも良かった点です。子どもが一姫二太郎であることは、まったく後悔はありませんが、散ドラ活動があと一年足らずと思うと、少々さみしくなります。かといって、今さら次男というのも無理ですし…。やはり残る一年、精一杯やるしかないですね。ガンバレ!散田ドラゴンズ!

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重松清『定年ゴジラ』

2007年11月04日 22時29分07秒 | 管理人のこと、雑感

今年の3月、立川勤務から日本橋勤務に舞い戻ってから、読書の習慣が復活しました。前の日本橋勤務の時は仕事関連の本を読むことが多かったのですが、今の職場は精神面での環境が良くないので、ついつい現実逃避で小説を読むことが多くなっています。管理人は、気に入った作家が見つかると、その作家の本をはしごする傾向があり、ここのところ重松清を結構読んでいます。

重松清は、管理人より二歳年上の岡山出身で、ほぼ一貫して「家庭」をテーマにした小説を書いています。そして、自分が住んできたニュータウンを舞台にしていることが多く、京王線沿線を舞台にした短編集もあり、八王子だとすぐに分かる作品もあります。

そして、この『定年ゴジラ』を読んでいると、思わず「んんん?」。舞台となる東京の西のはずれの武蔵電鉄が開発したニュータウンの名前が「くぬぎ台」。二階ベランダから眺める富士山、建坪率が制限され最低でも60坪ある区画、切通しの中にある駅、商業施設の規制で飲み屋もパチンコ屋も映画館もない駅前、駐車場が併設されていないスーパー。これって、もしや「めじろ台」のこと?と思ってしまいました。もちろん、ディテールは違う部分がありますし、めじろ台自体それ以外にこれといった特徴がないので、断定はできないまま読み進めたのですが、ウィキペディアで調べたら、重松清はめじろ台に住んでいたことがあり、やはりめじろ台をモデルしているとのことでした。とはいえ、登場人物である会社を定年した「くぬぎ台」住民たちは、くぬぎ台を出ることはなく、散田町が登場することはないんですけどね…。

気が向いたら読んでみてください。ちなみに、同じ重松清の『流星ワゴン』という小説で、主人公が不思議な親子と出会う駅もやはり切通しの中にある駅であり、ここもめじろ台だと思われます。

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中日“ドラゴンズ”53年ぶりの日本一!

2007年11月01日 22時00分10秒 | プロ野球・高校野球
中日ドラゴンズが53年ぶりに日本一の栄冠に輝きました。散田ドラゴンズもあやかりたいものです。昨日、中日ドラゴンズファンの息子と試合をTV観戦していて、息子が明日(つまり今日の第5戦)はダルビッシュと川上かと聞くので、日ハムが3敗目を喫したらダルビッシュだろうが、中日は中4日で川上は出さないと教えてやりました。後がないチームは無理してもエースを出さざるを得ませんが、リードしているチームは、7戦のうちいかに4戦勝つかを考えるので、万全な状態でエースを出した方が勝利の確率が高まるからです。

ということで、昨日中日が3勝1敗とした時点で、中日は大きく勝利に前進しました。残り3試合で1勝すればよく、エース2枚を残していたからです。当然、川上・中田のエース2枚は万全の状態で6・7戦にぶつけ、ダルビッシュとぶつかる第5戦は落してもいいつもりで第5の投手(息子に聞くと、じゃあ山井ということでした)を出すことになります。

そして、今日、家に帰ると息子が中日の優勝の報告と同時に、落合監督はひどいと怒っていました。ダルビッシュの好投は想定の範囲内ですが、負けてもいい山井は想定外の好投どころか、8回まで完全試合の快投をしながら、落合監督が9回に代えたことをヒドイと怒っていたのでした。しかし、管理人は逆に落合監督は本当に監督らしくなったなあと思いました。

「オレ流」で知られ、プロ野球選手の名誉である名球会にも入らない落合監督は、「わがまま」で「一匹オオカミ」のイメージがありますが、監督1年目に1・2軍合同キャンプで同じスタートラインから競争させ全員の「やる気」を引き出したり、今年は浪人寸前だった中村紀を拾ったり、確か高校時代も理不尽な体育会体質が合わずに退部したり、結構苦労をしていて、実は「人の気持ち」に敏感な人だと思います。だから、一年目からリーグでは安定的な成績を挙げてきたのだと思います。しかし、短期決戦のシリーズでは、「勝負師」であることが求められます。「人の気持ち」に敏感なことは、「勝負師」に徹するときにはむしろ邪魔になる時があります。それが今年は徹頭徹尾「勝負師」になりました。クライマックスシリーズから、8回途中からでも岩瀬を投入し、「競ったら岩瀬」という勝ちパターンを今日も貫いただけです。もしここで、温情で山井を続投させたら、「完全試合」という余計な雑念で試合がどうなっていたか分かりません。これまでも、完全試合やノーヒットノーラン寸前で負けた例は枚挙に暇がないですから。

日本ハムのヒルマン監督も若いのになかなかの勝負師ですが、いかんせん決定力不足すぎでした。日本ハム“散田”ドラゴンズといった趣きでした。こちらは、あやかりたくないものです。

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