オリンピックの中核競技からレスリングが外され、新たに中核競技に加える競技の候補を決めるIOC理事会が開かれました。
その第一回目の投票で、外されたはずのレスリングが8票と過半数を取ってトップ通過を決めました。ダメだと言った同じ人間が、トップで通過させたわけで、これではまるでマッチポンプです。
一度外されて、迅速にルール改正などをしたことを評価したという言い訳は出来るのでしょうが、本当のところは、報道にあるように、レスリング大国であるアメリカやロシアという国際社会の大国の反発が思いのほか強かったことへの反応だと思われます。
日本にとってはまずはめでたいですが、何かしっくりこないものがあります。また、IOC総会に諮る候補を3競技に絞るための投票が続けて行われ、日本が復活を目指す野球・ソフトボールも2位通過しましたが、これも、最下位を落としていく方式でその落とされた競技の票を拾って最終的に勝ち残った形であり、当初は空手がずっと上位に入っており、やはり腑に落ちない感じがぬぐえません。
レスリングは、ちょっと失敗したということで元に戻したものの、それ以外では、空手やスカッシュを推そうという空気が強かったと思えてなりません。そもそもこの理事の14人ってそんなに偉く、大局的な判断が出来る人たちなんでしょうか。
最終的に総会で決めるなら、最初からこんな理事会で候補決めなんてせずに総会で決めれば良いと思いますけどね(とはいえ、総会は総会で、国連と同じように激しい票の奪い合いになり、大変でしょうけどね)。
できれば、レスリングも、野球・ソフトボールも残してあげたいですが、残念ながら、どちらか一つしか残れません。スカッシュ選手には申し訳ありませんが、スカッシュに持っていかれることは、何としても避けたいものです(競技人口が世界で1,500万人とありましたが、テニスや卓球みたいに、普通の学校の部活であるとは思えませんし、ましてや、開発途上国などで普及しているとは当然思えません。あるとしても、大使館の中なのではないかと思います)。
本当ならば、近代五種やテコンドーあたりが外されてきて、野球・ソフトボールが復活するといのが、日本の最良のシナリオでしたが、それは次まで待たないといけないのでしょうかね。