リーダーシップについても、昔から多くの研究がされています。大雑把に言うと、「力で引っ張っていく強いリーダー」がいいのか、「みんなの話を聞く民主的なリーダー」がいいのか、という二つの方向で研究がされてきたと言えます。
現実に過去のリーダーを見ても、中国秦王朝滅亡後、覇権を争った有名な項羽と劉邦では、戦いに関しては天才的な能力を持つ項羽と、戦いはそれほどでもなくとも人を活かした劉邦と異なるリーダーシップが際立っています。日本でも、荒々しい気性と果断な決断の織田信長と、その後を担った豊臣秀吉、徳川家康ではタイプはだいぶ異なります。
しかし、結果的に、どんなリーダーシップのタイプがいいかという結論は出ていません。何とも身もふたもない話ですが、状況により、強いリーダーシップを発揮した方がいい局面もありますし、より民主的なリーダーシップをとった方がいい場面もあるということです。天才的な戦いの能力を誇った項羽や冷血で果断な決断力があった織田信長も結局、人の信を得られず挫折をしています。一方、最終的に天下を取った徳川家康も戦いでは結構負けていて、戦国の世が長く続いていたら、天下を獲得することはなかったでしょう。野村監督も弱くて注目度が低かったヤクルト、楽天で力を発揮しましたが、巨人で同じことが出来たかどうかは分かりません。どんな場合にも万能なリーダーシップのスタイルというものはなく、その時々の状況に一番フィットしたものが一番効果を発揮するということです。
現在の日本の政治状況は、またしてもリーダシップ不在に陥っているように見えます。民主党の政権交代は、自民党には期待できなくなったリーダーシップを期待してのことだったと思いますが、1年半前の熱狂が嘘のように冷え込んでいます。菅首相の不機嫌そうで、口を尖がらせた顔は毎日見ますが、菅首相が何をしたいのかは一向に見えてきません。
ここまできたら、首相の座に固執しても仕方がないと思いますが、唯一、現状を反転させる可能性があるとしたら、腹を据えて、勝負できるかどうかだと思います。しかし、本来ならば、首相の座に就いた時に、このように腹を据えるべきなのだと思いますが、往々にして、権力の座に就いた時に、その地位を守りたいという気持ちが働いてしまうのでしょうね。
こうして見ると、リーダーシップにはいろいろなスタイルがあるでしょうが、その肝には、腹を据えること、いつでもその座を降りる覚悟があるかどうかではないかと思います。
今日のジョグ
も、仕事で遅くなり、お休み。ということで、今月は日数で半分以下の14日、距離で7掛けの140kmしか走れませんでした。暇人の私としては、珍しく忙しかった証明ですね。