メジャーリーグのレギュラーシーズンが終了し、アメリカンリーグのMVP論争が過熱しています。大谷翔平選手のライバルであるヤンキースのアーロン・ジャッジ選手は、同じくヤンキースのロジャー・マリスのリーグ記録を61年ぶりに更新する62本の本塁打を放ち、131の打点との2冠を獲得しました(余談ですが、そのマリス選手の本塁打記録は、試合数がベーブ・ルースの時代よりも多かったことから、長く正式記録として認められなかったそうです)。打率は惜しくも逃しましたが、非常にハイレベルな打撃成績で3冠王に迫り、チームを優勝に導いたことが評価されています。また、ホームラン至上主義のアメリカのことですから、恐らく今年はジャッジ選手がMVPになると思われます。そして、MVPにふさわしい成績であることも事実です。
しかし、です。そもそも大谷翔平選手とその他の選手を同じ土俵で比べることが出来るのでしょうか?今年も大谷選手は、数々の記録を達成しましたが、中でも本人が一番こだわっていたと思われ、誰にも真似出来ないのが、規定打席と規定投球回の達成でしょう。つまり、野手としても、投手としても、片手間ではない形で二刀流を一年間続けたという証です。これこそが大谷選手が目指す二刀流の完成形でしょう。特に、分業が進み、球数にうるさいメジャーリーグでは、そもそも規定投球回数に到達する投手が40人前後しかいないのです。チーム数が30ですから、チームで1人か2人しか達成できないことをやった上で、毎日打席に立ち続け、打者としてハイレベルな成績をあげているのです。野手でも、定期的に休養をとるのが一般的なメジャーリーグではそれだけでも考えられないのに、毎週マウンドにも立っているのです。本当に平気な顔をしてやっているので、当たり前のように思ってしまいますが、本当に常識外で、マンガの世界です。
しかし、大谷選手はこれを成し遂げるために、体調管理とトレーニングには細心の注意を払っているのでしょうし、何よりもそれが苦ではなく、野球が好きでたまらないからなのでしょう。年齢的にも、これから数年がキャリアの充実期にあると自覚しているため、これからの5年くらいは本当に楽しみですね。その先、二刀流を続けられるかは分かりませんが、その時はその時で、大谷選手はベストな選択をするのでしょう。楽しみに見守りたいと思います。
2022年成績
勝敗 15勝9敗
防御率 2.33
奪三振 219
奪三振率 11.87
投球回数 166回
WHIP(投球回あたりの与四球・被安打合計) 1.01
打率 .273
本塁打 34
三塁打 6
二塁打 30
安打 160
四球 72
打点 95
盗塁 11
OPS(出塁率+長打率) .875
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