渋谷区神宮前に臨済宗南禅寺派寺院の「古碧山龍厳禅寺」はある。創建は寛永7年(1630)。名主半右衛門が居宅を捨て一寺とし、喚室(元和8年1622年寂)が開山した。本尊は釈迦如来像である。勢揃坂の途中に「山門」が構えられている。山門を抜けると石畳の参道の先に「本堂」がある。山門内の右手奥に八幡太郎義家が腰を掛けたと伝えられる「腰掛石」がある。当寺の「大師堂」は熊野神社の別当浄性院が神仏分離令により廃寺となったことから移したもので御府内八十八ヶ所霊場9番である。当寺には松の名木「笠松」(円座の松)があり江戸時代には葛飾北斎や歌川広重も描いている名所である。(1908)