39歳独身の美貌の上司に蹴られたいと妄想するどM変態若手刑事が、殺人事件の度になぜか遭遇する襟元と袖口に純白のレースのついたレトロな濃紺のワンピースを着た三つ編みの美少女魔女といがみ合いながら魔法の力と若干の推理で事件の謎を解く、ミステリー小説。
犯人は最初から明らかにされ、犯人の工作を主人公と魔法少女がどうやって暴くかということと、魔法少女と主人公の絡みを読ませるタイプの小説です。
主人公のキャラ設定、魔法少女の(ロリータっぽい)設定を見ても、ターゲットは若年のオタクだと思われるライトノベルなんですが・・・「マリィは右手の人差し指を高々と掲げ、ワンラウンド、いや一分だ!と力石徹の名台詞を口にするかと思いきや」(49ページ)とか、「ワゴン車はまるで星飛雄馬投じるところの大リーグボール三号が相手のバットを間一髪避けるがごとく、特殊な軌道を描いて蛇行した」(89ページ)とか、作者の年齢はさておき、どういう読者層を想定して書かれてるんだこれはと思ってしまいます。60年代少年漫画で育った中年おじさんがこれを読むかって、まぁ私は読んでるわけですが、決してそれは多数派ではあり得ないだろうに。
東川篤哉 文藝春秋 2012年9月30日発行
犯人は最初から明らかにされ、犯人の工作を主人公と魔法少女がどうやって暴くかということと、魔法少女と主人公の絡みを読ませるタイプの小説です。
主人公のキャラ設定、魔法少女の(ロリータっぽい)設定を見ても、ターゲットは若年のオタクだと思われるライトノベルなんですが・・・「マリィは右手の人差し指を高々と掲げ、ワンラウンド、いや一分だ!と力石徹の名台詞を口にするかと思いきや」(49ページ)とか、「ワゴン車はまるで星飛雄馬投じるところの大リーグボール三号が相手のバットを間一髪避けるがごとく、特殊な軌道を描いて蛇行した」(89ページ)とか、作者の年齢はさておき、どういう読者層を想定して書かれてるんだこれはと思ってしまいます。60年代少年漫画で育った中年おじさんがこれを読むかって、まぁ私は読んでるわけですが、決してそれは多数派ではあり得ないだろうに。
東川篤哉 文藝春秋 2012年9月30日発行