税務調査の実情、過少申告や無申告が発覚した場合の追徴課税と税務調査への対応方法などを解説した本。
税務調査に入られやすい職業は、現金商売、小規模な取引、小企業や個人事業主(39ページ)、「税務調査に入られやすい売上額はズバリ1000万円を少し割った金額です」(43ページ)って、本当ですか。「私の仕事で多いのが、個人事業主さんや副業をされている人の税務調査の立ち会いです」(4ページ)の著者が、営業のターゲットにしている人向けのアピールのようにも感じますが…
税務調査での対応は、嘘を言わない、曖昧な記憶で回答しない、必要以上の情報開示はしない(148ページ)というのは、そのとおりだろうと思います。私たちの業界で言えば、警察の取調に対してでも、法廷での反対尋問に対してでも当てはまるように思えますし。「たとえ何かやましいことがあって『記憶にない』ととぼけていたとしても、それはそれでけっこうです。間違いなく断言できること以外は『記憶にない』と言ってください」(154ページ)とか、どんなに白々しくても確定申告をしたときの自分は何もわかっていないアホだったとかだらしなかったと言い張って故意ではないと重加算税を免れるテクニック(139ページ、141ページ)などになると、う~ん、ここまでは、というか、すごいなと思いますが。
税務署側も修正申告で終わらせたい(更正処分までするのは面倒)という事情や、重加算税が取れると手柄になるという事情を利用して、重加算税を受け入れ修正申告に応じる代わりに経費を領収証がなくても認めさせて本税を少なくしてトータル追徴額を減らす(221~227ページ)などは、まさにプロの交渉なのでしょうけれども、ふつうは1日で終わるという個人事業主の税務調査の立ち会いに100万円前後取る(201ページ、215ページ)って…追徴課税が税理士の交渉でそれ以上減額されるのならそれでも依頼する価値があるのでしょうけれども、そうか税理士ってこういうところで稼いでいるのかとか、弁護士なんかよりよほどボロい商売じゃんって思ってしまいました。
石川博正 さくら舎 2021年7月12日発行
税務調査に入られやすい職業は、現金商売、小規模な取引、小企業や個人事業主(39ページ)、「税務調査に入られやすい売上額はズバリ1000万円を少し割った金額です」(43ページ)って、本当ですか。「私の仕事で多いのが、個人事業主さんや副業をされている人の税務調査の立ち会いです」(4ページ)の著者が、営業のターゲットにしている人向けのアピールのようにも感じますが…
税務調査での対応は、嘘を言わない、曖昧な記憶で回答しない、必要以上の情報開示はしない(148ページ)というのは、そのとおりだろうと思います。私たちの業界で言えば、警察の取調に対してでも、法廷での反対尋問に対してでも当てはまるように思えますし。「たとえ何かやましいことがあって『記憶にない』ととぼけていたとしても、それはそれでけっこうです。間違いなく断言できること以外は『記憶にない』と言ってください」(154ページ)とか、どんなに白々しくても確定申告をしたときの自分は何もわかっていないアホだったとかだらしなかったと言い張って故意ではないと重加算税を免れるテクニック(139ページ、141ページ)などになると、う~ん、ここまでは、というか、すごいなと思いますが。
税務署側も修正申告で終わらせたい(更正処分までするのは面倒)という事情や、重加算税が取れると手柄になるという事情を利用して、重加算税を受け入れ修正申告に応じる代わりに経費を領収証がなくても認めさせて本税を少なくしてトータル追徴額を減らす(221~227ページ)などは、まさにプロの交渉なのでしょうけれども、ふつうは1日で終わるという個人事業主の税務調査の立ち会いに100万円前後取る(201ページ、215ページ)って…追徴課税が税理士の交渉でそれ以上減額されるのならそれでも依頼する価値があるのでしょうけれども、そうか税理士ってこういうところで稼いでいるのかとか、弁護士なんかよりよほどボロい商売じゃんって思ってしまいました。
石川博正 さくら舎 2021年7月12日発行