伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

世界の奇習と奇祭

2021-11-10 22:28:54 | 人文・社会科学系
 世界各地の風変わりな風習、儀式、祭事、行事を紹介した本。
 健康を祈ったり魔除けのため、あるいは一人前になったことを証するためになされるさまざまな儀式・行事には苦痛や危険を伴うものがあり、しかしその社会に生まれた者はそれを避けて通ることができず、読んでいて痛々しく、読者としては、自分がそういう社会に生まれなくてよかったと無責任に思ってしまいます。
 コラムニストの筆になる本ということもあり、皮肉な揶揄的な語りで各地の習俗が紹介されますし、あくまでも風変わりな奇妙なものとして見ていますので、それぞれの文化を尊重し理解するという様子ではなく、他民族をからかうエスニックジョーク集のように感じます。実は、この本を読んで最初に感じたのが、「長くつ下のピッピ」でピッピが語るほら話です(私のサイトの「長くつ下のピッピ」の紹介はこちら)。
 日本からは金山神社(川崎市)のかなまら祭と即身仏がエントリー。即身仏のようなごく稀な人が自ら志して行うことも風習とか慣習と言えるのでしょうか。かなまら祭なら、コロナが開けたら行ってみてもいいかと思いますが。


原題:BIZARRE WORLD
E・リード・ロス 訳:小金輝彦
原書房 2021年8月23日発行(原書は2019年)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする