1999年3月にボルネオ島北部のマレーシア領サバ州ダナムバレーの熱帯雨林を訪れてその魅力にとりつかれてテナガザル研究を始めた著者が、20年余にわたり観察し続けたテナガザルの生態、特にその鳴き交わす歌について解説した本。
縄張り内で家族単位で生活し、一生家族以外と接しないものも少なくないという生活様式、縄張りがありながら縄張りを侵されても相手を傷つけるような攻撃はしない平和な社会性、イチジクを中心とする果実食の食生活など、歌以外にもなかなかに興味深いところです。
高校の地学(生物ではない)教師だった著者が、40代の時に、春休みに「地球の歩き方」で見て原生林を訪ねたことをきっかけにサル研究者になったという著者の経歴・転身には、人生いろいろ、40代でも新たな道に踏み出せるのだなと、感心させられました。
井上陽一 共立スマートセレクション 2022年2月10日発行
縄張り内で家族単位で生活し、一生家族以外と接しないものも少なくないという生活様式、縄張りがありながら縄張りを侵されても相手を傷つけるような攻撃はしない平和な社会性、イチジクを中心とする果実食の食生活など、歌以外にもなかなかに興味深いところです。
高校の地学(生物ではない)教師だった著者が、40代の時に、春休みに「地球の歩き方」で見て原生林を訪ねたことをきっかけにサル研究者になったという著者の経歴・転身には、人生いろいろ、40代でも新たな道に踏み出せるのだなと、感心させられました。
井上陽一 共立スマートセレクション 2022年2月10日発行