伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年に続き2023年も目標達成!

10代で知っておきたい「同意」の話 YES、NOを自分で決める12のヒント

2022-04-05 20:57:51 | 実用書・ビジネス書
 基本的に友人・知人・恋人関係での行動についての選択、食べるピザや見る映画、挨拶(握手、グータッチ、ハグ等)、セックス等の場面での各人の主体性、選択の自由、相手の意向・同意の確認について論じた本。
 相手の意思を尊重しよう、積極的な同意を得ようという姿勢が貫かれて、考えとしてはそうだろうと思いますが、「“ノー”はどんなときでもまちがいなく“ノー”であって、“ノー”と言われないからといって、それは“イエス”ではない。」(7ページ)、「相手が『イエス』とも『ノー』とも言わない場合、その人の答は『ノー』です。」(47ページ)、「相手の気持ちがわからない時は、『する』より『しない』を選びましょう。」(67ページ)っていうと、面倒になって人付き合いしないという方向に流れませんか。しかも挨拶の仕方を一々聞いてわからなかったらしないを選ぶって…まぁイギリスの人なんで挨拶にハグやキスが選択肢としてあるからということからですが。
 10代の読者にイエス、ノーをはっきり意思表示しようという提案をするとき、登場する場面が友人・知人・恋人だけなのはどうしてなんでしょう。相手が教師とかアルバイト先の経営者という場面はどうすればいいのか、著者は触れたくないとかノーアイディアなんでしょうか。

原題:CAN WE TALK ABOUT CONSENT?
ジャスティン・ハンコック 訳:芹澤恵、高里ひろ
河出書房新社 2022年1月30日発行(原書は2021年)
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