伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

凜として弓を引く

2022-04-04 22:05:09 | 小説
 名古屋から東京西部の街に引っ越してきたばかりの矢口楓が高校ではテニス部に入部するつもりでいたが近くの神社の森を散歩していて通りかかった弓道場で矢を射る姿に見とれ、それよりもさらに目の前を通った美少年に体験教室に誘われて心ときめかせて、未体験の弓道の世界に入り込んでいくという青春弓道小説。
 まったくの初心者が部活ではなく地域の弓道会に通い、それももともとは弓道自体にはそれほど思い入れもなく、少し引いた気持ちで入っていくというスタイルで、スポーツ根性ドラマではなく、人間関係を描く青春ものです。
 タイトルの「凜として」はどこから取ったのでしょう。それほど注意して読んだわけではないので見落としたかもしれませんが、小説中にはそういう表現はなかったように思います。弓道小説の先行作品に「凜の弦音」があるのを意識して、なのかまさか知らないのか、ちょっとモヤモヤしました。


碧野圭 講談社文庫 2021年10月15日発行(文庫書き下ろし)
コメント
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