Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

鎌倉散策

2014年04月27日 21時51分41秒 | 山行・旅行・散策
 良い天気に誘われて、鎌倉に足を延ばした。旬のシラス丼を食べてみたいと思い立ったのだ。しかし特に行きたい店や場所があるわけではないので、行き当たりばったりである。お昼少し前に家を出て、13時には鎌倉の駅に着いた。
 連休二日目とあってかなりの込みようであった。まずは久しぶりに江ノ電のある西口に降りて、市役所通りや御成通りを歩いて、シラス丼の店を探したが「30分待ち」といわれたりしてなかなか店が見つからない。

                   

 御成通りから東口の方に戻りようやく900円の釜揚げシラス丼にありつけた。そののち、花で有名だという大巧寺(だいぎょうじ)で八重咲きのツバキ、白色のヤマブキ、ベニバナマンサク、ボタン、トクサなどをのんびり散策。



 一転して江ノ電で長谷まで行って海岸沿いを鎌倉駅まで約3キロを歩いた。風が強かったが、海ではウィンドサーフィンや大きな凧を見て楽しんだ。大凧は長さ2メートル以上の鯉のぼりを30尾ほど繋げてあがていて大変壮観であった。初めて見学することができた。
 途中で駅まで10分ほどのところで新しい清潔感のある喫茶店を見つけてアイスコーヒーを頼んだら、ドリップで淹れてからアイスコーヒーを作ってくれる店であった。とてもおいしいコーヒー500円を飲んでとても得した気分になった。
 鎌倉駅に戻り、小町通と若宮大路をそれぞれ半分ほど歩いて帰宅。帰りの電車の中で額に手を当てたら、小さな砂粒がかなり張り付いていた。風の強い海岸線を45分ほど歩いたのが原因らしいが、恥ずかしいので人目に触れないように駅の便所で払い落とした。




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東京国立博物館「栄西と建仁寺」展(その1)

2014年04月27日 20時15分30秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
     

 25日(金)の午後に東京国立博物館で特別展「栄西と建仁寺」を見に行った。「キトラ古墳壁画」の方は90分待ちということで、長蛇の列を見て即座に諦めたが、「栄西と建仁寺」展は特別展であっても入場制限はしておらずすぐに平成館には入ることができた。ただしそれなりの混雑で人気のコーナーでは背伸びをしたり、人が途切れるのを待たなくてはいけなかったが、それでもそれほどの気になるような混雑ではなく、助かった。通常展示の方は修学旅行や団体見学の小中学生が幾組も来ていたが、行儀も良く特に気にはならなかったのも助かった。

 「栄西と建仁寺」展、多くの茶道関係者が来ていたようだが、私の方の興味はひたすら絵。海北友松の雲龍図をはじめとした諸作品、俵谷宗達の風神雷神図屏風、そして伊藤若冲の雪梅雄鶏図の三点。長谷川等伯、曽我蕭白、長澤蘆雪、白隠も気に入ったものがあればうれしいと思っていた。
 まずは海北友松(1533~1617)の「雲龍図」。海北友松の作品はどれもが安国寺恵瓊による移築によるもので1599年ごろの作品と云われる。





 上が右双、下が左双。左右で屏風の大きさに違いがあり、高さはほぼ同じで左双の方が一幅の幅が長い。訪れた日は全8幅がすべてそろっている期間で幸運であった。
 しかし思っていたよりも龍の頭の大きさに度肝を抜かれる。画面いっぱいの左右の龍の迫ってくる迫力は食いつかれそうである。右の方が体躯が丸く幅は狭い。左は体を長く横たえている。しかし右の方が精悍である。右は左を威嚇しつつ上からの攻撃の形、左は身構えて迎え撃つ形で下から見上げる姿勢。
 だがよく見るとともにはっきり言って決して若くない、否かなり老齢な龍である。長い口がやつれているように見えるほどに細い。特に左の龍は眼も少し瞑っているか、閉じているようにすら見える。不貞腐れていないか。右双の威嚇に対して「うるさいな、そんなに怒るなよ、今更この歳でお互い争って何になるんだい」のような口髭である。そういえば右双の龍の顔も空威張り、虚勢のようにも見える。
 左右ともにおどろおどろしい丸い渦を巻いたような体躯、あるいは雲とは対照的な顔つきである。このアンバランスが面白いのかと感じた。
 しかしこの絵、狭い空間で展示よりも低い位置で見たらさぞや驚くであろうと思う。特に左双の黒い雲を従えた迫力あるクローズアップの姿、構図の妙に感心した。
 海北友松の絵は同時期に作られた「琴棋書画図」10幅の内前期2幅、「山水図」8幅の内前期4幅、「竹林七賢図」16面の内前期6幅、「花鳥図」10面(内2面消失)の内前期3幅が展示されていた。
 この中では私は竹林七賢図が鮮明であり好みであった。他は照明のためか、あるいは退色のためか不鮮明であまり印象に残らなかった。もうすこし時間をかけてじっくり見る必要があったかもしれない。




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