ヴァージン・クイーン。まさにこの名の通り国家と結婚してしまった処女国王の話でございます。
イギリスでは、この辺りの王室話は超有名で、幽閉、処刑とドラマチックな展開が多いから、数ある王室ものでも定番中の定番なのかもしれない。だが、我々純粋日本人からすれば、歴史的・宗教的背景がおぼつかなく、スペイン艦隊だなんて言われても、あ、聞いたことがあるわいな、といった程度の知識なのでこの作品に入り込むこと自体 . . . 本文を読む
ホラーというほど怖くないけれど、何か得体の知れない謎が気にかかり観客を最後まで引っ張っていく、その、うまくはないけれど不思議な魅力は捨てがたいものがある。
俳優陣も結構Å級で、密度の高い演技をしている。スティーヴン・レイのうまさ、ルー・ドワイヨンの退廃的な美しさ、クロエ・セヴィニーの自己変質の陶酔感等見所は多い。何よりただリメイクしている流された部分のないのが素晴らしい。ホラー映画としては新しい . . . 本文を読む
小川洋子の本を初めて読む。「薬指の標本」を原作にしたフランス映画が面白く、いつかは読んでみたいと思っていた。
繊細な女性の感覚が隅々まで行き届き、我々男には入れないかのような、女のぐちゃぐちゃした部分もあり、はっと遠のいたり、何か魔法的でもあり入り込んだり、不思議な経験をした。
僕は映画が好きなのでこの本を映画化するとしたら、残念ながらつまらないものになるだろうと考える。というのも、あらすじ自体 . . . 本文を読む
月曜日は朝から家の用事で、銀行に回ったり忙しい。
午後になってまたまた天六へ。今日は韓流の2本立て。先週のイ・ビョンホンではなくチョ・インソンシリーズだが、意外や不人気。先週は満席で、おばさんたちで騒がしかったのに比べ静かでございます。まだまだ日本ではチョ・インソンは爆発していないのかな。まあ、僕にはこのようにいつも静かな映画館が急に騒がしくなるのは困りものだけど、、、。
映画の方はインソンは監督 . . . 本文を読む
グリーナウェイ、本当に久しぶりの作品。そしてテーマは、絵画と映画とは何か?
尊敬しているレンブラントの絵画を題材にしているせいか、いつものエログロ度が影を潜めている。奔放なアナーキーさが後退し、繊細な絵画の粒子を気にしているような演出振り。相変わらず、とどまるところを知らない勝手な台詞が画面を飛び交うが、抑制力は持っている。ほとんど台詞で物語を語らせようとする展開にかなり驚いたが、それは舞台とし . . . 本文を読む
何か不思議な映画である。死期を自覚した女に去来する思いとは何かというテーマに明日への生きる糧がサブとなっている。
で、死ぬ前の女に一日だけの恋が忘れられず彼女を悩ませる。でも、こんな、劇的ではあるが、一瞬の恋を、女は一生思っているものなのだろうか。よく、男は女を忘れもせず永遠に思い続けるのだ、ということは聞くが、女って実生活で、そんなもの、どんどん忘れ去っていくものではなかったのか、と思っていた . . . 本文を読む
これまたお気楽のチョ・インソン主演のB級アイドル映画であります。北と南を越えた恋愛といえば、泣かせますが、中身はとんでもない、すぐ眠ってしまいそうな安易な作品と成れ果てています。
脚本がこんなだから、演出も流されるんでしょうか、、。見所はないですね。せめて女が美人だったら、それなりに時間をつぶせるんですが、ミスコリアなんていうのが信じられないぐらいブスに思えました。当然私は目を瞑っているときも多く . . . 本文を読む
ありきたりのヤクザ映画であります。敢えて言えばイケメンで柔軟系チョ・インソン、初の汚れ役に挑戦といったところでしょうか、、。
ヤクザの世界を掘り下げていず、上っ面の展開で終始しているのでドラマ的盛り上がりに乏しいのはかなり甘アマの映画だが、それはある意味アイドル映画に近い製作志向から仕方のないところか。
彼がどうして極道の道に参入してしまったのかが描かれていなかったのがその大きな原因のひとつだ . . . 本文を読む