みんなで安部公房

髪については、すでに「年上好きなどと合わせて考える金髪好きの源泉」で書いたが、髪型の中では、髪の先をギザキザにしたもの(≒シャギー？)が特別に好きだ(※)。この髪型が好きな理由は全く不明であるが、少なくともこの髪型にドキっとしてしまうのは事実である(※２)。


その程度の甚だしさとしては、以下の例が参考になる。３ヵ月ほど前のことだが、いつもは存在を気にかけなかったある子の髪型にシャギーがはいってて、突然心にぐさりと突き刺さるものを感じるということがあってて。つまりは、芳一におけるお経とは逆の効果をシャギーが果たしたと言うことができよう。かの女の説明するところによればそれは何と寝癖だったらしいが、「原因なんてどーでもいい。その髪型が好きなんだ。」と叫んだのだとか叫ばなかったのだとか。


嗚呼、寝癖でこの心が騒愚なら、いっそ皆が寝癖をそのままにすればよいのだ。しかし、これほど心を捕得るものと我の縁がいかなるものか知れぬのは何とも残忍な気持ちである。


さて、理由がわからないと言えば、昔話した眼鏡好きもその一つである。では、その二つを組み合わせるとどうなるか？


寝癖と眼鏡
…
……
………
…………
きたぞ、きたぞ、きたぞ！！


答えは阿部公房だ！そうかそうか、つまり私は浮世絵の荒波のような髪型と、きちんとした黒縁眼鏡という対照的な組み合わせに心の金銭が震えるわけだな。


ならば皆が阿部公房になればいい。君もそこいらの美容室で座っている人たちが阿部公房の髪型にしている姿を想像してみたまえ。たちどころに私の提案に賛成するに違いない。


近くない将来、この世界は阿部公房で埋め尽くされることであろう。


※
この髪型を表す適切な言葉を知らないので、SHAZNAのもみ上げみたいな感じ、とだけ説明しておこう。

※２
ちなみに大学３年頃まではポニーテールがその位置を占めていたが、その始まりや好みが変化した理由もまた今のところ完全な闇の中にある。