フラグメント70:永遠のディスコミュニケーション

2009-07-27 18:16:03 | フラグメント
ウジ虫、ウジ虫、ウジウジ虫、ぽっくんは歩くヘタレ野郎~♪
この晴れた土日も仕事だったJSですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?さて、フラグメントもいつの間にか70までキましたが、今回は「君が望む永遠」に関する未掲載の覚書などを取り上げてまいります。



鳴海孝之への反感とキャラへの埋没」によって多少は理解されたかもしれないが、私は君望の主人公に対するプレイヤーたちの驚くべき無理解の原因をずっと考えてきた(ところで、これを論じるには君望自体が、孝之を理解するための適切な工夫を行っていることを明示しなければならない。というのも、もしそうでなければ、孝之に対する無理解[平板な不快感の表明]はむしろ作品の表現技術の問題として考えるべきだからだ。君望のレビューを書き始めた頃、本編の具体的な描写を取り上げて分析・評価したのは、そのような問題意識に基づいている)。


そしてその過程で生まれたのが、彼らがしばしば言うところの「感情移入」や共感を無化しつつ、彼らの無理解そのものを題材とするような、つまりディスコミュニケーション(断絶)を中心に据えた以下の「マリーの発言が笑えるのは…」「永遠のディスコミュニケーション」だった。元々はサバイバーズ・ギルト(その前段階が「君が望むサバイバーズ・ギルト」)を書いた上で、誰も人の深い苦悩に到達することなどできない、という具合に繋げる形で構想されており「哲学的」ないしは人生論的な側面が強くなってしまったので、結果としてシステムに重点を置いた分析を優先することとなった(変化の経緯も提示しているものとして、「サブキャラシナリオの評価に関する断片」や断片2の前書、および「鳴海孝之の評価に関する断片」などを参照)。そもそも、人間のディスコミュニケーション自体は何ら目新しい問題ではなく、ただひたすらそれを強調してもほとんど無意味である。ゆえにこの問題を扱うのなら、それでも人が繋がる[あるいはそう錯覚する]状況であるとか、あるいは実態[パフォーマティブ]としてどうなのか、という視点をとる必要がある。でなければ、「何当たり前のことギャーギャー言ってんの?」で終わりである。そういうわけで、以下の記事はお蔵入りすることとなった。とはいえ、前掲の「鳴海孝之の評価に関する断片」では世代論的な視点を提示しつつもそれに対して距離を取ろうとしているのであるが、それとの兼ね合いで、人間というものの(無)理解のあり方という視点[ex.歴史]において以下の記事は組みなおされる可能性はある。


なお、不勉強にしてよく知らないが、「パンがなければ~」発言がマリー・アントワネットのものであるというのはこじ付けらしい。念のためお断りしておく。


<マリーの発言が笑えるのは…> 「パンがなければおかしを食べればいい」
マリーの発言が笑えるのは…現状をあまりに理解しない無邪気な発言だから。多少理論化すれば、彼女があまりに世間知らずなことが嗤える(支配者が被支配者に対していかに無理解であったかと憤る人もいるだろう)。それを腹の底から笑えるという事実が、いかに「理解していないことを理解してないか」を雄弁に物語っている(笑いと思考…英作文とセーラームーン)。マリーの発言は、他者に自分を仮託して平然としている人間の愚かさ・グロテスクさを端的に表している。もう少し問題を拡大すれば、似たような経験をしている[ように思える]からと言って、その人と自分が同じことを感じたり思ったりしているという保証などどこにもないのだが、そこに容易に同一化・埋没するのと同じ。そのように考えると、マリーの発言には嗤うと同時に考えさせられる。つまり、我々はマリー・アントワネットと何が違うのか、と。無理解の無理解…当たり前すぎて絶望する気にもならない。そんな様を知ってなお自分を「まとも」と言う気にはならない。終末の読まれ方にアルマゲドン的なものの影響を見たように、誤読分析をすべき。


<永遠のディスコミュニケーション>  後半は直接的には無関係 
手紙を読まずに食べる黒ヤギ。用事を聞く手紙を白ヤギに出す。また同じコトが繰り返されるんじゃないの?てとこがおもしろい(連鎖)。気付よ!て突っ込み→人間の無理解も同じ。無理解を理解しないから、同じコトを繰り返す。考えるべきことは大量にある。ドラクエの「はい」「いいえ」。可変的ドラ3と固定的4.モンスターいて中間的な5。血(1.2.3)→天空(4.5)→謎(6.7.8)と勇者の縛りがなくなりつつある。会話システム導入。しかし魔王を倒すという枠組みあっての自由。じゃあ設定そのものが変わるかまいたちの夜は?ホワイトダイヤモンド。臭作→鬼作。へんしん1→2.必然性の担保。


<栃木、見せ蔵、醸す、スボンとスカート> 「栃木で醸すぞ
昔ズボンとスカートなるものを書いた。まああれに従うのは野郎の嗜好に合わせるようで嫌だって人もいるだろう。ただ、そこまでしなければ究極的には無駄なのだ。ネットのエロ画像には盗撮モノが少なからずあり、一つのジャンルを形成している。私は盗撮が実際にこれほど行われていると言いたいのではない(というかほとんどヤラセだろうし)。問題は、それが少なからずネットにアップされているという事実。それは見たい人間がそれだけいるということ(安易な一般化は危険だが)。まあ見れないもの、見えないものは見たくなると。このような事情ゆえに、簡単にはなくなりません。


健康診断D判定
永夜処理落ちなし、リプレイ集UNオーフェン、ムスカへの道をひた走る。ぼくらの七がない。健康診断へ。去年より体重落ち。血圧そんなに締め付けると…もっと痛みをくれ!この後に尿検査なら濁りも誤魔化せただろう…余りに暇でさっきからUNオーフェンがリフレーン。どうしてどうして~。心電図の絵に笑う。まるで腹と胸の部分だけシャツが破けたみたいだ。採血。こ、こんなもの…明日献血するつもりだからタバコを投げ入れたりはしない。バリウムが食ザー…自分の妄想力のせいで逝きかけた。指示に従って動く→調教完了もう戻れない~。脳の白子は今日も元気。必要なのはむしろ脳検査。


ゴルゴ13~30分という制約の中で>  
30分完結という仕組を考えれば、原作のような背景の説明を放棄してゴルゴ13というキャラ(の行動様式・超人性)にスポットを当てるのは必然的な戦略と言える(状況の変化や敷居が高いという印象を避ける)。とはいえ、結局彼の依頼達成という結果が見えているため、マンネリに陥るのは避けがたく、私も3~5巻あたりで一度飽きた(G線上~も依頼者の過剰な振舞でオチが読める)。とはいえ、6巻はマルタで展開する苦みを帯びた話(「プリティ・ウーマン」と対照的)やアマゾンの大規模な戦闘など新しい要素が多く、また7巻は移民の話やテロリズムの限界などテーマ性の強い話が。「色」を出し始めた[最初はむしろハードボイルドさを薄めようとしている感じさえあった]
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