「にじさんじがワールドツアーをやる」ってのはネットニュースか何かで見た気がするけど、それをこのタイミングでやる戦略の説明って視点はなかったのでおもろい話やったわ。
確かににじさんじの海外展開は上手くいっておらず、KR(韓国)とかID(インド)とかブランチをやたらスクラップにしてるんでそらそーやって話だ(中にはヤン・ナリのようにその後も活動を継続してくれているライバーもいる)。で、自分としては「来るもの拒まず去る者追わず」的なスタンスが、JPではVtuber界の老舗としての信頼から大きな瑕疵になっていないが、ENの方はまだ活動実績が乏しい上に組織としても弱く、結果として縛りは強い割にイベントは成功なかなか成功させられない搾取的グループ=「ブラック企業」的なるものとして捉えられ、それが噴出したのがまさにセレン龍月の契約解除に伴う騒動だった、という風に捉えていた。
このことは、夜空メル契約解除の時のホロライブと対比し、そもそも「YAGOO」や「Aちゃん」といったスタッフ(「井筒さん」などもその一例)がキャラクターとして定着し、ライバーとも交流がある上に多くのファンから愛されているという距離感の近さが即ち「運営への信頼」として、その対応について好意的な反応をするファンが相対的に多くなりやすい、と考えていた。
とはいえ、この分析ではあくまで「運営に対する距離感・好感度」であって、「ホロライブのタレントの方が、にじさんじより海外で受け入れられている理由」にはなっていない。通常は事務所という存在は黒子であり、ファンになるか否かは当然タレントとの距離感の方が重視されるはずだからだ。
そう考えた時に、今回出た、「ホロライブが海外においてファンミーティングをこまめにやっている」という話は、とても興味深いところだった(ちなみに、Vshojoのksonが台湾でファンミーティングをやっているというネットニュースなら、何回か目にしたことがある)。私はその実態を調べた訳ではないので軽々には評価はできないが、ファンミーティングではないにしても、例えば、
こういったものを取り上げることもできる。まあ市井の人にヒヤリングすることが、話題を作る&認知度を高めるという企画なわけだが、じいちゃんの「セクシーなものしか興味がない」発言に大爆笑する動画でもあるwま、ドゥテルテみたいなのが大統領になる国家だからしょうがないね(国が違う)wインドネシアはムスリムが大半で、ニュースでは北スマトラのアチェにおいて性愛絡みで鞭打ち刑が課されたってのが報道されたりするけど、実際にはかなり地域性があって、全然こういう発言もあるわけですな(まあこの辺は、昔書いたトルコのムスリムの件とかと同じ)。ま、風俗もお盛んな国ですしおすし(・∀・)
・・・っと閑話休題。
ともあれ、こういう認知度を上げる地道な努力が、所属ライバーの認知度向上と浸透を比較的容易にし、そこに(少なくとも2024年夏までは)コミュニティ的な安定性と運営への信頼感があったから、堅実な成長を続けてきたと見ることができそうである。
逆にそう考えてみると、今回のにじさんじワールドツアーは飛び道具的であり、そこにENメンバーがどのように絡むかも含め、失った信頼を取り戻し、また根を張り直すきっかけになるかは未知数であるように思われる(JPとして活動している英語も堪能なライバーとしてぱっと思いつくのは星川サラ、健屋花那、夢追翔、オリバー・エヴァンズあたりだが、海外ツアーはあくまでENメンバーだけでいくのかしらね?)。まあそういった点からも、動画主が言うように国内ツアーをそれなりに高い割合にしてリスクマネジメントしてるんやろね。勝負の一手が7勝8敗ならまだしも、15敗に近い見え方だとさらに海外進出が難しくなるのはもちろん、国内投資にまで大きな悪影響を及ぼすので、当然の差配という印象である。
え、ワイか?ワイはリアルライブどころかYouTubeのライブ視聴すら相当ハードルが高く感じるんで(気が向いた時にアーカイブでゆっくり視聴したい派)、低見の見物としゃれ込ませてもらいますワ(・∀・)基本的に一人旅なのもそうだけど、ワイは「体験の共有」というものに基本そこまで興味がないんでね。むしろ自分がそれを受容する構えがしっかりできた状態で、それを自分のペースで深く吟味するのが好みなのさ、と(だからこそ、新しい映画やらゲームやらで流行のものがあるからと言って、それに手を伸ばす気になるまではやる必要は全くないとも思っている)。
まあそれはともかく、この件は、「アーティストとしてのVtuber業界の成長」という現象とも切り離せないと思われるが(星街すいせいはその代表格だが、そもそもAdoの躍進がアバター付きのアーティストと実写アーティストの垣根を曖昧にしつつあることも注目したい)、こちらは復活したキズナアイのアプローチがどのようなものになるか含め、時折チェックしていきたいと思う。
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