森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

イワナ

2006年06月11日 | 自然観察日記
 今年はこれが最初の釣果。返しのない針を使って出来るだけダメージを与えないようにしている。次回訪れたときにもっと大きくなって会えればいいのだが。ところで、この沢にはヤマヒルがいて少し藪の中を歩いたときに入り込まれたのか、足に食いつかれてしまった。家に帰って家内の指摘で気づいた。ズボンが血に染まっていたからだ。食われても痛くもないからいつ被害にあったかも判らない。丸々と血太りになってコロンと落ちてしまったのだろう、主は見つからない。越後の沢にはヤマヒルが住む沢と住まない沢があって梅雨以降入渓には気をつけなければならない。とはいっても少々の献血くらいは多めにみてやろう。

ヒメサユリ(ユリ科)

2006年06月11日 | 自然観察日記
 4,5年ぶりだろうか、ある沢に入ってみた。かっては頻繁に入渓していたのだが、多くの釣り客が入り込むようになり渓流つりの楽しみが失われてしまったから足が遠のいた。
 しかし、今回大いなる気分転換とブログ用の写真を撮るつもりで出かけてみた。久しぶりの入渓だが、おそらく2年前の豪雨のためだろう渓相が一変していた。全体に土砂が押し出したせいか淵が浅くなりイワナつりに格好なポイントが減っていた。それでも、「このポイントは○○cmの大物を上げたところだ」などなどと思い出しながらいい心の洗濯となった。釣果は15cmクラスが二尾と低調だったが、それはそれで満足である。
 ここは、植物の分布という点で興味深い場所で、イワナよりこちらの方が面白かった。ちょうどヒメサユリが盛りで渓流の清い流れと桃色の愛らしい花の競演に立ち会えたことがこの上なく嬉しい。
 ヒメサユリは新潟・福島・山形の3県にまたがる地域にしか生育していない逸品である。三条市の下田に半自然状態でヒメサユリの観光園が出来ているのだが訪れたことが無い。この花はこういういロケーションで見るのが一番似合っていると私は考えている。