森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

アサギリソウ(キク科)

2006年06月26日 | 自然観察日記
 梅雨の時期にふさわしい名前ではないか。アサギリソウ(朝霧草)、細かな銀色の葉がなんともいえないすがすがしさを与える。早朝、霧滴を散りばめている姿を眺めていると3000mくらいの高山に登ったような気分になる。しかし、北海道北部の平地ではごく普通に「道端の草」であり、大して気に留められることはない。以前旅したときに知床辺りだったろうか、民家の脇の草地から連れてきたものがしっかりと根付いている。
 北方種だが丈夫で作りやすいから近年ロックガーデンの素材として沢山流通している。中には日本産のものでなく外国種も「アサギリソウ」で販売されているようだ。
 この種は葉を鑑賞する。意外に思われるかもしれないがアサギリソウはヨモギの仲間だ。花は観賞価値が劣るが、夏になるとヨモギの花と同じようなものを点灯するから同じ仲間と判るだろう。