海岸植生で目立つツル植物です。時に大株になっておびただしい着生根をだして樹木を這いあがっている光景を目にします。「ツタ」といってもブドウ科でなく、ウコギ科の常緑性のツル植物。ウコギ科の果実はどれも良く似ていますから葉の様子が異なっても果実を見ているとそれと気づきますね。
海岸植生のツル植物の一つです。海岸にしかないわけではありませんが、良く適応している種だと思います。葉の光沢も紫外線の強い環境に適応する武器でしょうか。地下茎は太く水分を多く含む構造なのだそうです。ところでこれは新芽。昨年の葉の托葉に包まれた部位から伸びてきました。他の植物の芽出しと趣が異なりますね。
ツル植物をもう一種。スイカズラです。ようやく芽が出たときの様子ですが砂地の藪の中にありました。ツル植物はいづれも最も乾燥する場所にはなくてやや水分条件のよい土壌がある場所に根付いているようです。もっともそういう場所は他の植物も進出してきますから、蔓という姿になって真っ向勝負を避けている感じですね。