森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

オオミスミソウ

2021年04月17日 | 自然観察日記
新潟の早春の花を求めて弥彦山塊に向かいました。今年は西生寺の脇から登る西生寺コースを歩いてみました。4月に入ればもう早春とは言えないかもしれません。ましてや今年は3月がとても暖かい日が多く何もかの一斉に花を咲かせてしまいました。例年では入学式のころに咲く桜も今年は3月中に開花する始末です。弥彦山塊を代表する花であるオオミスミソウもとっくに盛りを過ぎていました。しかし、場所によって遅めに咲く花もちらほら見られ結構花の時期は長いものです。

オオミスミソウの花

2021年04月17日 | 自然観察日記
西生寺コースで遅く咲いていた花はすべて白い色。本来ならば赤系統から青や青と白の混ざった花など沢山の色とりどりの花が見られるものですが、盗掘がひどく色のついた個体はほとんどなくなりました。

オオミスミソウの葉

2021年04月17日 | 自然観察日記
以前からこのオオミスミソウに関して違和感を持っといることがあります。一つが、種名です。この種の属名を「スハマソウ属」としています。実は在来の近縁種に「ミスミソウ」という葉が角張った「三角草」が西日本でしょうか自生しています。標本を観ましたが自生は観ていません。葉の大きさが3~4cmといったところでこのオオミスミソウの1/3くらいです。「スハマソウ」というのは葉が角張らない個体について名付けられていると考えていますが新潟にはこのタイプのものしか見たことがありません。スハマソウは太平洋側に多く自生しているのではと考えていますが残念ながら見たことがありません。多くの種は太平洋側のタイプと日本海側のタイプで大きさに違いがあります。そこで日本海側のタイプのものが大き目の葉や花をしていますから「オオ」をつけて変種扱いなどをしていますが、なぜ「オオスハマソウ」としないで「オオミスミソウ」なのでしょうか。葉の形も三角ではないので「スハマソウ」なのです。二つ目が「雪割草」という呼称ですが、これは科学的な名前でなく文学的な名前ということで納得することにしています。漢字表記をするのが礼儀のようです。

西生寺 弘智法院之霊堂

2021年04月17日 | 雑記
西生寺のHPには「日本海の鎌倉と称される、 弥彦山中腹の海側に位置する大自然に囲まれた静かな環境の中にある山寺です。 1300年の歴史と伝統を持つ越後屈指の古刹として、また即身仏霊場として多くの方からご参拝をいただいております。」とありました。この即身仏が納められているお堂です。もう、50年も昔になりますが即身仏を見る機会があって拝ませていただいたことがあります。今回はそれ以来の訪問になりました。

西生寺の大イチョウ

2021年04月17日 | 自然観察日記
西生寺の阿弥陀堂脇に長岡市(旧寺泊町)の天然記念物に指定されている大イチョウが立派でした。若葉が芽吹き始めたばかりの老木ですが迫力があります。説明版には『樹齢800年 「親鸞聖人乳銀杏」と呼称され・・ 正元二年(1260)、親鸞聖人が西生寺に参詣の折、地に挿された杖が発芽し、枝が繁茂し今日に至った・・』などという記述がありました。