過去にも取り上げてはいますが、新潟県内の分布の記録を調べていませんでしたから再度確認すると、大体国上山周辺以北の海岸近くの湿地を中心に採集記録が出てきました。佐渡は全域に見られるようです。したがって、中越地域や魚沼地域などでエゾミソハギに出会った場合は植栽など人為的な作用を疑う必要があります。今回のエゾミソハギも場所は旧湯之谷村でいかにも自然の雰囲気ではあっても公園として手を加えたような場所。その後手入れをしなくなって野生状態になってしまったということなのでしょう。自然に分布しているものではないと考えています。とはいえ、エゾミソハギは九州から北海道まで自生しているとされる種でもありますから、内陸部でも本当の自生個体がないとは言い切れません。