普段あまり注目しないのですが、青と白の縞模様がなかなか美しいカワラタケの見つけ、しばし観察。森では枯れ木に良く見かけます。森の大事な木材腐朽菌で、いわゆる白色腐朽(白腐れ)を行います。木材の主要成分はセルロースとリグニンですが白色腐朽菌はこの両種を分解できる能力を持っています。もう一つ褐色腐朽菌というのがいますが、これはリグニンを分解できません。菌が取り付いた材は褐色になります。カワラタケから抗がん剤が見つかったというので注目されてはいますが、まだまだ知られていませんね。
天使のはしごともいうのだそうです。雲の隙間から太陽光が差し込んだ様子。幻想的です・・。照らされる村は、近年突如出現した銀山平奥の集落(住人はいるのかな?)。銀嶺の湯とかいう日帰り温泉施設や宿泊施設も。脇には故開高健が尽力し永久禁猟になった北の叉川が流れています。大イワナがすんでいます。
太い茎がヤチダモでしょうか、巻き付いています。かなり痛々しい様子です。直径10cmくらいのツルウメモドキですから、年齢にして40-50年くらいかな。もっとかもしれません。ヤチダモもこれくらい締め付けられるとやがて枯死する運命ですね。しかし、巻きついた植物が枯死すればやがて自らの生活も危うくなります。蔓植物のもつ性質の一つです。
生け花などでおなじみのツルウメモドキです。マユミと同じニシキギ科の植物です。やはり赤い実を楽しむ素材でしょう。野生ではこんな風に大変な藪になってしまって、踏み込むのが困難な状態になります。これだけの株になると壮観です。
地面に目玉がぎょろり。ホコリタケです。胞子を放出する穴が空いています。ツチグリの襟巻きがなくなったような形で、大きな意味で同じ仲間です。袋は薄皮一枚で中はほとんど胞子(厳密にはちがいますが)ですから、その量はすごいものだと思います。
若いキノコは食用になります。勧めても引いてしまう方もおられますが、私は若いキノコをくしに刺して軽くあぶってわさび醤油などでいただきます。野趣味がありますよ。全く癖がありません。
若いキノコは食用になります。勧めても引いてしまう方もおられますが、私は若いキノコをくしに刺して軽くあぶってわさび醤油などでいただきます。野趣味がありますよ。全く癖がありません。
長岡ではあまり見かけない庭木です。これほどの大木は古い家か神社仏閣の庭にでもいかないとないと思います。ヒイラギモクセイはギンモクセイとヒイラギの雑種と考えれていて、雄木しか知られていません。種として確立していないみたいですね。繁殖は取り木だそうです。この仲間の中では開花は遅くまだ楽しめます。こんな古木と生活できるなんて羨ましい限りです。
キンモクセイのいい香りはいつの間にか消えましたが、同じ町内の農家の軒先にヒイラギモクセイの花が満開です。農作業を行う庭先に無造作に植えられてある感じで、箕が立てかけられているあたりが面白いですね。なかなかの樹に成長していますが、住人は特段意識している様子もありません。
季節の進み方が遅いとはいえ11月になると長岡では冬囲いが始まります。晴れた休日、少しだけ冬に向けた庭仕事をはじめました。落ち葉も日に日に増えてここかしこに吹きだまりの状態。そんな落ち葉を掻き分けてみると、ささやかなロッケリーにミセバヤの花が咲いています。知人の株を分けてもらって植え込んだもの。ミセバヤは毎年こんな作業をしながら見入る花です。いつか断崖絶壁に垂れ下がる野生の個体を見てみたいものだとこのときも思った次第です。隣には、イソギクがのつぼみが少しだけ黄色みを帯びています。
葉がヤナギの葉に似ていることからつけられた名でしょうが、花穂の様子もしだれ具合がヤナギを連想されます。少しマニアックかもしれませんが、紅葉もそんなに悪くありません。晩秋は極々身近な草花に心を寄せています。
単に「タデ」というとこのヤナギタデをいいます。刺身のつまとして有名ですが、野生の姿は意外と知られていません。川原など至る所に生育していますが、水田の雑草でもあります。とにかく辛い草で、微塵に刻んで香辛料にできるのではないかと思います。
カラハナソウの実が付いていました。雌雄異株のクワ科つる植物です。この個体は雌株ということになります。全体が硬い毛があってざらざらしています。クズなどとともに林の縁のマント群落を構成する種と考えられるものですね。地味で目に付かないものですが、森全体を考えると林縁を覆って乾風などからガードする働きを担っています。
ビールの苦味に利用されるホップはこの種の近縁種として良く知られています。
ビールの苦味に利用されるホップはこの種の近縁種として良く知られています。
至るところで見られるようになった帰化植物のヨウシュヤマゴボウの花序です。黒い実が付いている頃ですが、まだ花も見られます。でも花軸が真っ赤。秋、紅葉の季節だからでしょうか。ここだけ見ると帰化植物の芳しくないイメージが和らぎます。
ヤマゴボウと名前が付いていますが、食用ではありません。根が太くて「牛蒡」みたいだから付けられたのでしょうが、有毒植物です。
ヤマゴボウと名前が付いていますが、食用ではありません。根が太くて「牛蒡」みたいだから付けられたのでしょうが、有毒植物です。