森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ミノムシ

2011年02月05日 | 自然観察日記
高木は枝折れが随所に見られて損傷が大きいですね。低木は雪の下、重みでへし折られているのが多々あることでしょう。しかし、しぶとく生き残るのが雪国の種。湿った雪は着雪という現象が生じます。枝折れして失う量より新しく再生する量が多ければその木は生長しますが、少なければ年々みすぼらしい状態になってやがて枯れることになりますね。
多く積もった雪上を歩いていると、目線が1~2mも高いわけですから何かないかと探しているとミノムシの巣が目に留まりました。小さな枝を巧みに使って糸で絡んだ巣はいつ見ても感心させられます。この位置は地面から3mほどの位置。どんな大雪でもここまでは埋まらないでしょうから、そんな計算が本能の中に組み込まれているのでしょうか。

雪跡 ウサギ

2011年02月04日 | 自然観察日記
野山に出ることがほとんどできない状態ですが、里山を少し歩くと直ぐに出会うのが小動物の足跡。これはウサギですね。奥のほうに進んでいった跡になります。一見不思議なような気がしますが、大きな後ろ足を飛び跳ねた後に前に出すのでこんな形になります。

雪跡 ウサギとテン?

2011年02月04日 | 自然観察日記
もう一つ違った足跡です。歩幅などからおそらくテンではないかと思います。右側にはウサギの足跡があります。今年はタヌキの足跡が少ないという話になっていて、あまりの大雪にこの辺りにはすんでいれないので移動したのではないかと予想しています。雪の処理に人々が苦労しているのですが、冬を越す動物たちも厳しい戦いの日々なのですね。

飴のような雪

2011年02月03日 | 自然観察日記
本当に久しぶりの晴天です。長い長い寒波はひとまず終了です。知人のいる入広瀬は4mという積雪でもう豪雪ですが、私のところは150cmほど。2mを越すことも過去にはありましたから、今回は大雪の範疇でしょうか。屋根の雪下ろしはあまりしたくないのでぎりぎりまで延ばすのですが、2回の地震に揺さぶられた家でもあり引き戸の動きも鈍くなってきましたから久しぶりの雪下ろしを決行しました。晴天ですからなんと気持ちのいいことか!屋根の上は見晴らしもよくすっぽり雪に埋まった景色もおつなものです。キキ-ッというようなけたたましい声がするので上空を見上げれば、なんとハヤブサが頭をかすめていくではありませんか。「ハヤブサというのはあんな甲高い声を出すのか・・・」。いい体験もさせてもらい、幸せなひと時でした。
それはそうと、我が家の一部の屋根が落下式の構造で流体化した雪が飴のように屋根から下に繋がってしまいました。下面の屋根に接していた場所は氷状でとても硬くなっています。このままにもしておけず切り落としましたが雪の性質の不思議さを垣間見れる場所でもあります。溜まった雪を見ると「やっぱり凄い量だなぁ!」。

コモウセンゴケ

2011年02月02日 | 自然観察日記
西日本にも生育するというコモウセンゴケです。常緑性の種だそうで越後にはありません。近縁種のモウセンゴケはどちらかといえば冷涼な山地から高地に多く見られるのに対して暖地に適応した種というのが面白いですね。小さくて紅葉が綺麗で生態が面白いこともあって小さな鉢植えとして売られています。

マッソニア

2011年02月01日 | 自然観察日記
 乾燥地帯の植物のようですね。大きな葉が2枚、その間から花茎が伸びて集合花を咲かせています。マッソニアという名前が付いています。花はユリ科のように見えますが、最近は大家族のユリ科を小分けするような流れがあるようで「クサスギカズラ科」となっています。分類学の最先端の知見はもっていませんから識者の意見を尊重しなければなりません。しかし、かつて恩師が話されたことが印象的です。権威ある図鑑等を執筆されている方の『資料を参考にする場合それぞれの人の考え(思考体系・分類体系)は違うのだから安易に混ぜて利用してはいけない・・・』。学名など調べてみると、別々の編じゃのAの図鑑とBの図鑑では異なっている場合が結構多くあります。
 それはそうとこういうタイプの植物からコノフィツムなどの多肉食植物が示す形態へと進化するのでしょうね。