最初はヤブレガサと思い込んでいたのですが、しっかり調べてみると全くの別種であやうく大変なミスを起こすところでした。新潟県内にはヤブレガサはごく一部にしか自生がなく普段馴染みのない種です。それで、深いきれこみのある大きな円形の葉はヤブレガサで片づけていたようです。よく調べてみると、ヤマタイミンガサはコウモリソウ属でヤブレガサのヤブレガサ属とはかなり異なるグループでした。子葉が2枚のコウモリソウ属と1枚のヤブレガサ属では大きな違いがあります。
若い個体が多い群落で花茎があまり見られません。このような群落が仁田沼へ行くまでにいくつかありました。比較的若い雑木林のようですから最近付近にあった親株から種子が飛来し個体数を増やしている段階なのでしょう。
山菜としても馴染みのあるモミジガサが花の季節を迎えようとしていましたが、わずかに早くまだつぼみの段階。陽のさす草地に他の種と混植していました。あまり高径にならないイメージがあったのですが1m以上に生育しているのが新鮮な印象でした。
ヤマトウバナは中部以西に自生するというのが一般的な見解です。ヒロハヤマトウバナという種が中部~関東北部に生育しているような記述のある図説もあります。困りました。この個体はさらに北に生育しているものです。
今年はこのオオヤマサギソウに出会う機会が多い年なのでしょうか。仁田沼の散策道で立派な個体に遭遇しました。簡単に出会える種ではありません。探そうとして探せるような種でもないと思いますがここでは数個体の株を目撃しました。高密度で自生している地域のようです。