しっかりと葉裏を撮れなかったのですが、葉裏に毛がほとんどないことを確認したくて写しました。つまりケヤマハンノキではないと考えたわけです。ケヤマハンノキは日本海側にヤマハンノキは太平洋側に分布しているのではないかという考えです。実際は両種は混在するという話もあります。丁寧に調べてもいないので新潟にもヤマハンノキは普通にあるのかもしれませんが今までの私の行動の中では出会っていないということでしかありません。とはいえ、幕滝に見られた個体はヤマハンノキとするのが正しいようです。
山地の比較的明るい林の中で見かける高径のキク科多年草です。丘陵公園にも自生していますが大きな群落を作っていることは見たことがないので点々と生育する性質があるのでしょう。中部日本以北に自生するのだそうで福島県の吾妻山域にも見られました。
葉裏は綿毛で覆われます。乾燥してこの綿毛を集めて「火口(ほくち」に使ったということから名づけられていることはよく知られていることです。西日本に「ヤマホクチ」という別種が自生しているそうでやはりこの種も綿毛を持っているそうです。ヒノキとこの2種が日本に自生していたことが古代の日本での火の使用を助けたのだと想像しますが、何気なく生育しているものでも奥深さを感じざるを得ません。
シラヤマギクも花の季節の前です。幕滝近辺は海抜1300mくらいでしょうか。亜高山帯といってい領域なのですが普通にシラヤマギクが自生していました。里山の種という印象を持っているのですが垂直分布はそこそこ広い種のようです。
ヨツバムグラが出てきましたが大変葉の幅が広い種でしたから別の名前がついているだろうと調べてみるとエゾノヨツバムグラという変種が記載されていました。本州中部以北に見られる種です。ヨツバムグラは比較的浅い山、エゾノヨツバムグラは深山に見られるものと考えると理解しやすいと思います。