Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

ラ・ブーム -80's Movie Hits !-

2013-11-22 | 80's Movie Hits !


- 80's Movie Hits! - 目次はこちら

■Reaity(愛のファンタジー)/Richard Sanderson
from「ラ・ブーム/La Boum」(1980年・フランス)

監督=クロード・ピノトー
主演=ソフィー・マルソー アレクサンドル・スターリング クロード・ブラッスール ブリジット・フォッセー

 中学3年のとき。僕はテレビの中にいたフランス娘に恋をした。彼女の名はソフィー・マルソー。フランスで大ヒットした青春映画「ラ・ブーム」の主役だという。当時僕はまだ映画本編は観てもいなくって、そのCMの映像と流れていた映画主題歌のReality(恋のファンタジー)の虜になった。映画雑誌「ロードショー」を毎月買い始めた時期で、部屋の壁はみるみるうちにソフィーの笑顔でいっぱいになっていく。映画館で初めて観たのは高校生のときの「ラ・ブーム2」。大分セントラルロキシーはその日カップルだらけで、ニキビ面の少年は居心地悪さを感じながらもソフィーの笑顔に夢中になっておりました。今でもフランスを代表する女優の一人として活躍しているのは、嬉しい限り。

「ラ・ブーム2」の頃のカゴメの広告


 デビュー作「ラ・ブーム」の主題歌Realityを歌うのはリチャード・サンダーソン。この曲と「ラ・ブーム」のサントラ収録曲以外では彼の曲は知らない。でもこの曲はその中学3年以来、ずーっと心の中にある。ヨーロピアンポップスらしいシンセのメロディが印象的なイントロ、やさしいメロディ、ささやくような歌い出し、サビで歌われるのは高まる恋する気持ち。スピッツの草野正宗はこの曲を"自分にとってラブソングのお手本"だと雑誌のインタビューで答えている。カッコいい演奏でもないし、歌声だって特にうまいとは思わない。この曲が僕ら世代に今でも愛され続けている理由は、ウラジミール・コスマのメロディの美しさ。だが何よりもソフィー・マルソーというイメージが重なってこそのこの曲でもある。失礼な言い方かもしれない。でも、映画主題歌って劇中の素敵な場面とか俳優の表情とかそういうものと一体になって僕らの心に残るものである。ムーンリバーは窓辺でギターを弾くオードリー・ヘプバーンのイメージだろうし、ジェームズ・ボンドのテーマ曲だってあのガンバレルの映像と一緒に思い浮かべるはずだ。愛のファンタジーもそのひとつ。

 ブームとはホームパーティのようなもの。主人公たちは大勢で家に集まり、バカ話をしたり、恋を語ったり、音楽をかけて楽しむ。ソフィー扮するビックとチークが踊りたいアレクサンドル・スターリング君(今どうしてるのだろう?)が、彼女の後ろからウォークマン(このあたりが時代だな)を持って近づき、ヘッドフォンをかける印象的なシーン。そのときにヘッドフォンから流れてくるのも愛のファンタジー。サントラには他にもブームの場面で繰り返し流れた曲が収録されている。ディスコチューンの Move Onは特に繰り返し流れるので印象的だ。僕はスローナンバーのGo On Foreverがお気に入りだったなぁ。きっと今の年齢でこの映画を見直すと、ブリジット・フォッセーとクロード・ブラッスール扮する両親の方に感情移入してしまいそう。



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