山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

明治の職人気質みなぎる 幸田露伴『五重塔』を読む

2014-03-18 21:15:38 | 読書
 焚き火を始めたが予報どおり雨が降り続く。

 明治の代表的な文豪、幸田露伴の『五重塔』を読んだ。
 当時は尾崎紅葉・幸田露伴は「紅露時代」と言われるほどの時代の寵児だった。
 随筆家幸田文・青木玉のルーツともいえるだけに、美辞麗句を駆使した名文はうなる内容だ。

                         
 漢文や調度品の知識がないとわからない所も多かったが、無視して先を急ぐ。
 読んでいくと、浄瑠璃の口上や三味線が聞こえてくるようなリズムがある。

 モデルの五重塔は谷中だったらしいが、露伴の墓所は池上本門寺の五重塔のすぐ近くということだ。

       
 映画や劇にもなっている。
 1944年、五所平之助監督、主人公の大工・十兵衛を草柳章太郎、ライバルの棟梁源太を柳永二郎、という顔ぶれで大映が配給している。

 やっと、露伴を読むことができた。
 明治の職人気質が文中からふんだんに出てきたが、明治は遠くになりにけり、か。
コメント
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