山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

佐久間は「馬頭観音」の宝庫

2014-03-21 21:57:45 | 石仏・石造物
 畝づくりの農作業を始めてまもなく霰が降ってきた。
 天気予報では晴れのはずなのに、そのうちに吹雪のように霰が吹きすさぶ。
 しょうがなく、これ幸いと? 作業を中断して休憩とする。
 午後になってなんとか晴れ間が覗いたので作業を続行。

 先日の佐久間の馬頭観音が忘れられない。
 大黒様のような髪型と8本の手がある舟形石仏が珍しい。
 頂上に「西国」の文字が刻まれているので、西国巡礼の道中安全の祈願・お礼も兼ねているのだろう。


 頭のてっぺんに馬らしき痕跡が残っている舟形の馬頭観音。
 長髪で優しそうな顔をしている。

          
 いますぐにも崩れそうな舟形石像だが、これも頭上に馬の痕跡がある。
 「おれのことは心配しないでがんばるんだぞ」と、叫んでいるようにも見える。

                     
 馬の耳がしっかり残っている駒形石像。
 「何があっても忍耐、平常心じゃぞ」と諭しているお姿。

 
 自然石に「馬頭観音」と刻印してあるが、地震が来たら崩れそうな文字観音。
 角石柱に文字を刻んだ馬頭観音。

 信仰の道、流通の道、長野への道、往年は賑わっていたであろう山の道も今では人と出会うことすらなくなってきた限界集落を促進している。

 歴史の進歩とは、文明の進歩とは、利益を生まないものを置き去りにするということか。
 庶民を応援していた心の希望であった「馬頭観音」は、そんな人間たちをどう見てきたのかを聞いてみたいものだ。
 
 
 
コメント
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