国道を歩いていたら突然突風の遠吠えが近づいてきた。すると風が枯葉を一緒に連れてきてカサカサと音を奏でたのだった。一瞬のことだったので立ち止まり渦巻く一陣の瞬間をレンズに捕らえようとするが間に合わない。
枯葉の多くは沿道沿いの桜の落葉のようだった。風と落葉のコラボはワルツを踊りながら人通り、いや車通りの少ない国道をチャンスに舞台にしたのだった。
道端に死んだように落ちていた落ち葉があっという間に息を吹き返して命を取り戻したかのようだ。この一陣のダンスは数十秒のゲリラチックな瞬間だった。そしていつもの山里の静寂を置いていったのだった。