最近、車を運転するときにかけるCDに「長渕剛」が加わった。 今までは、「忌野清志郎」のCDをかけることが多かった。 情に直球勝負する長渕の迫力は魅力的だ。
忌野清志郎の在野的な視点は、変化球に富んでいる。 「自衛隊に入ろう」という反戦歌を歌った吟遊歌人「高田渡」も「フォーク」の原点を生涯貫いた。 この二人のCDも車に常駐だ。
長渕らしい歌は次の歌詩にも充満している。 (「ふざけんじゃねー」収録)
いのち (長渕剛/作詞・作曲)
雨が降っていた どしゃぶりの晩 ぬれた地べたに 傘を突っ立てた
しゃくり上げた瞬間 喉をかっ斬り悔しさを幾度も タバコの火で焼ききった
海になりてー 激しくうねり狂うほど 海になりてー あれは確か俺、19の冬だった
中途半端の親切より もっとしゃむに生きた
中途半端の慰めなどに振り向かず 走り抜く命が好きだった
風が言葉になった 吹きさらしの言葉から 心という響き探した
うら優しい母の愛より 物言わぬ親父の背中に 甘え抱かれたかった
正義に倒れ死んでいった者達の墓の上に こっそりつばを吐き弱者を気取る大馬鹿野郎
刑務所も娑婆も流れる水はやっぱり同んなじだった
うら寂しい人情の陰の荒くれた厳しい命が好きだった
道は後ろにあった 過去という名の貧弱な俺の 足跡があった
逃げても追いかけた 逃げる自分を許さぬ もう一人の俺が
強い者ほど細やかな風に泣き みっともないくらいの恥を誇りに思うものだ
すたれて貧しくたかるよな大胆不敵より 乱拍子で脈打ちながら希望へかじりつく命が好きだった
すたれて貧しくたかるよな大胆不敵より 乱拍子で脈打ちながら希望へかじりつく命が好きだった