今日は、48年振りに大学時代の同級生Y氏と農園で再会でき、四方山話。
Y氏が以前働いていた、バブル崩壊の中で倒産した、N銀行は、日下公人氏がかつて働いていた銀行。
日下公人の話題にもなり、私がそのころ住んでいた同志会という学生寮の先輩でもあったこともあり、晩、我が家に帰り、正月以来時々読んでいた「こうして、2016年、日本の時代が本格的に始まった」(わっく文庫)をパラパラめくってみました。
これまでの日下公人氏の本と違い、答えはコレダという分かりやすい話しは読み取れなかったが、最近の世の中の動きを見ていると、この先のヒントになる、優れた指摘が随所にあるように思われる。
そのまま、引用するのは、多少問題だが、読むのは少数の北九州の釣りバカオヤジばかりなので、ご容赦の程というところ。
P111 「2000年の時を経て、日本は高度に成熟した国になった。その一端は、ビッグシステムの信用度にも表れている。・・一番大きなシステムは国家だ。その次に大きいのは軍隊等の防衛システムだ。このほか政治、裁判所、警察、税務署、医療、教育、金融などがビッグシステムだ。アメリカ人が各国別に調査しているが、世界のなかで日本だけが、ほとんどのシステムが信頼されている。
アメリカは軍隊だけが国民から信用されていて、その他の面はすべて信用度が低い。・・アメリカの政治システムは取り替えのきくシステムだから、「取り換えればいいだろう」と国民は思っているが、取り換えてもなお信用度が低い。取り替えてよくなつたとは思っていないわけだ。ただ、取り換えることが出来るので、不満のはけ口にはなっている。
中国の場合は信用されているのは、現金、株、党だけとされる。言い換えれば、他には何も信用できるものがないということだ。株に関しては、株式市場が崩壊して信用をなくしている。党については、ビッグシステムとしての党はまだ続いているというにすぎない。現金は生活のなかで使っているので、一応信用されている。中国では現金だけが信用されている状態だ。
日本の中には信用が消滅中の分野もある。代表的なものは、新聞、テレビだ。新聞、テレビは国民からほとんど信用されなくなっている。不祥事続きの大企業も信用されなくなってきた。・・・・
ほとんどのシステムが信用されていない国が多い中で、日本ではほとんどのシステムが依然として信用され続けている。」
P178「最近は若い人が働かなくなったと言われるが、若いうちはみんなで遊んでいればいい。そのうち遊ぶのに飽きてくる。遊びは悪いことではなく、これからの時代は遊びが勉強になる。たとえば、アジアのどこかの国に行って一カ月くらい歩き回ってくると、目が覚める。アジアでは、一泊百円くらいで泊まれるところがいくつもあり、それでも人間は生きていけることが分かる。その後、日本に帰ってくると、ますます勉強しなくなる人と、「よし勉強しよう」と学び始める人の二通りに分かれる。遊んで学ぶ人がこれからの時代をつくっていく。」
P153 「欧米人は自分たちには戦略があると思っているらしいが、彼らの頭のなかにあるのは目先のことだけで、長期戦略はまったくない。・・それに対して、日本には長期見通しと長期戦略がある。だから最終的には、日本が欧米に勝つ。彼らは気づいていないが、日本では最終勝利の状態は設定されている。それは「仲良く暮らそう」ということだ。日本人はこれを彼らの理解できる言語では言えないが、マンガやアニメでなら表現できる。「ワンピース」というマンガは世界のマンガ、アニメの記録をすべて書き直した。そのくらい世界の子供たちに影響を与えた。あのなかで繰り返されているストーリーはただ一つ。「戦ったあとは仲直りする」というものだ。
欧米人の略奪主義は一度しか成功しない。略奪したら相手は目が覚めるから、二度、三度はできない。それよりも、相手を仲間にしてともに働く方が永久に繁栄する。それが日本の考え方だ。
Y氏が以前働いていた、バブル崩壊の中で倒産した、N銀行は、日下公人氏がかつて働いていた銀行。
日下公人の話題にもなり、私がそのころ住んでいた同志会という学生寮の先輩でもあったこともあり、晩、我が家に帰り、正月以来時々読んでいた「こうして、2016年、日本の時代が本格的に始まった」(わっく文庫)をパラパラめくってみました。
これまでの日下公人氏の本と違い、答えはコレダという分かりやすい話しは読み取れなかったが、最近の世の中の動きを見ていると、この先のヒントになる、優れた指摘が随所にあるように思われる。
そのまま、引用するのは、多少問題だが、読むのは少数の北九州の釣りバカオヤジばかりなので、ご容赦の程というところ。
P111 「2000年の時を経て、日本は高度に成熟した国になった。その一端は、ビッグシステムの信用度にも表れている。・・一番大きなシステムは国家だ。その次に大きいのは軍隊等の防衛システムだ。このほか政治、裁判所、警察、税務署、医療、教育、金融などがビッグシステムだ。アメリカ人が各国別に調査しているが、世界のなかで日本だけが、ほとんどのシステムが信頼されている。
アメリカは軍隊だけが国民から信用されていて、その他の面はすべて信用度が低い。・・アメリカの政治システムは取り替えのきくシステムだから、「取り換えればいいだろう」と国民は思っているが、取り換えてもなお信用度が低い。取り替えてよくなつたとは思っていないわけだ。ただ、取り換えることが出来るので、不満のはけ口にはなっている。
中国の場合は信用されているのは、現金、株、党だけとされる。言い換えれば、他には何も信用できるものがないということだ。株に関しては、株式市場が崩壊して信用をなくしている。党については、ビッグシステムとしての党はまだ続いているというにすぎない。現金は生活のなかで使っているので、一応信用されている。中国では現金だけが信用されている状態だ。
日本の中には信用が消滅中の分野もある。代表的なものは、新聞、テレビだ。新聞、テレビは国民からほとんど信用されなくなっている。不祥事続きの大企業も信用されなくなってきた。・・・・
ほとんどのシステムが信用されていない国が多い中で、日本ではほとんどのシステムが依然として信用され続けている。」
P178「最近は若い人が働かなくなったと言われるが、若いうちはみんなで遊んでいればいい。そのうち遊ぶのに飽きてくる。遊びは悪いことではなく、これからの時代は遊びが勉強になる。たとえば、アジアのどこかの国に行って一カ月くらい歩き回ってくると、目が覚める。アジアでは、一泊百円くらいで泊まれるところがいくつもあり、それでも人間は生きていけることが分かる。その後、日本に帰ってくると、ますます勉強しなくなる人と、「よし勉強しよう」と学び始める人の二通りに分かれる。遊んで学ぶ人がこれからの時代をつくっていく。」
P153 「欧米人は自分たちには戦略があると思っているらしいが、彼らの頭のなかにあるのは目先のことだけで、長期戦略はまったくない。・・それに対して、日本には長期見通しと長期戦略がある。だから最終的には、日本が欧米に勝つ。彼らは気づいていないが、日本では最終勝利の状態は設定されている。それは「仲良く暮らそう」ということだ。日本人はこれを彼らの理解できる言語では言えないが、マンガやアニメでなら表現できる。「ワンピース」というマンガは世界のマンガ、アニメの記録をすべて書き直した。そのくらい世界の子供たちに影響を与えた。あのなかで繰り返されているストーリーはただ一つ。「戦ったあとは仲直りする」というものだ。
欧米人の略奪主義は一度しか成功しない。略奪したら相手は目が覚めるから、二度、三度はできない。それよりも、相手を仲間にしてともに働く方が永久に繁栄する。それが日本の考え方だ。