《午後3時……なにかするには遅すぎて、なにかするには早すぎる時間……奇妙なひととき》
学生時代にサルトルの『嘔吐』を読んでいた時、そのなかに確かこういう文章があった。今、手許に本がないので正確ではないかもしれないが、大意は間違っていない筈だ。
午後3時……本当に《奇妙なひととき》だ。
なにかするには遅すぎて、
なにかするには早すぎる。
私は昔からこのエアーポケットのような《奇妙なひととき》が好きだった。
仕事中は、この時間にコーヒーを飲むと、すごく美味い。
休みの日も、この時間に飲むコーヒーは格別だ。
日曜日の今日、野暮用を片付けたのが午後1時すぎ。
そのまま自分の部屋で本でも読みながらコーヒーを飲もうかと思ったが、部屋に籠もるにはもったいないほどの晴天。
午後3時のコーヒーを、どこかの山の頂きで味わいたい……と思った。
今から出掛けて午後3時に山頂に立てる山は……鬼ノ鼻山しかない!
ということで、車にザックと登山靴を押し込み、鬼ノ鼻山中腹の天ヶ瀬ダムに向かった。
自宅から登ると山頂まで2時間はかかるので、今日は天ヶ瀬ダムから登ることにする。
ここからなら1時間とちょっとで登頂できる。
13:40
天ヶ瀬ダムから出発する。
天ヶ瀬ダムから見る天山は、いつもカッコイイ!
出発してすぐにオドリコソウを発見!
しかも群落。
オドリコソウって、たしか春の花の筈。
う~ん?
多久の天然水。
ここの湧き水は実に美味い。
ママコナが咲いていた。
今年の秋は、昨年に比べて花の数が少ないように感じる。
ツワブキの花が山道の所々に咲いている。
薄暗い雑木林の中で咲いていたりすると、ハッとするように美しい。
鬼ノ鼻山には珍しい植物はほとんどないが、シロヨメナやヤマハッカが登山者の目を楽しませてくれる。
14:50
鬼ノ鼻山山頂に到着。
お湯を沸かし、コーヒーを淹れる。
三日前に登ったばかりの天山を見ながらのコーヒータイム。
とても贅沢な時間だ。
展望台の方を見ると、その向こうに、これもまた三日前に登ったばかりの八幡岳が見えた。
山頂でゆっくり寛いだ後、展望台へも登ってみる。
振り返ると、さっきまでいた山頂と縦走路が見えた。
その右、遙か彼方に、蛇行している六角川が見える。
登りは土道ルートを歩いたが、下りは車道を歩く。
ここ鬼ノ鼻山では、まだサイヨウシャジンが咲いていた。
ゴンズイの鮮やかな赤が目に飛び込んできた。
カラスウリの実も秋の深まりを感じさせる。
天ヶ瀬ダムに戻ってくると、また雄大な天山が迎えてくれた。
ミゾソバの花が咲いていた。
あまりに美しいので写真を撮っていたら、一台の車が駐まった。
車から、若いお母さんと、小学生くらいの男の子が二人降りてきた。
子ども達が湧き水で遊んでいる間、そのお母さんと少し立ち話をした。
鬼ノ鼻山に登ってきたこと、
山頂でコーヒーを飲んだこと、
花の写真をたくさん撮ってきたこと……
「この小さなミゾソバの花も、よく見ると、こんなに美しいんですよ」
と話すと、
「道端の小さな花の美しさに気づくことができるって、素敵なことですね」
と答えられたので、なんだかドギマギしてしまった。
日曜日の午後の、短い時間だったが、やはり山に登って良かったなぁ~と思った。
今日も「一日の王」になれましたぁ~!
学生時代にサルトルの『嘔吐』を読んでいた時、そのなかに確かこういう文章があった。今、手許に本がないので正確ではないかもしれないが、大意は間違っていない筈だ。
午後3時……本当に《奇妙なひととき》だ。
なにかするには遅すぎて、
なにかするには早すぎる。
私は昔からこのエアーポケットのような《奇妙なひととき》が好きだった。
仕事中は、この時間にコーヒーを飲むと、すごく美味い。
休みの日も、この時間に飲むコーヒーは格別だ。
日曜日の今日、野暮用を片付けたのが午後1時すぎ。
そのまま自分の部屋で本でも読みながらコーヒーを飲もうかと思ったが、部屋に籠もるにはもったいないほどの晴天。
午後3時のコーヒーを、どこかの山の頂きで味わいたい……と思った。
今から出掛けて午後3時に山頂に立てる山は……鬼ノ鼻山しかない!
ということで、車にザックと登山靴を押し込み、鬼ノ鼻山中腹の天ヶ瀬ダムに向かった。
自宅から登ると山頂まで2時間はかかるので、今日は天ヶ瀬ダムから登ることにする。
ここからなら1時間とちょっとで登頂できる。
13:40
天ヶ瀬ダムから出発する。
天ヶ瀬ダムから見る天山は、いつもカッコイイ!
出発してすぐにオドリコソウを発見!
しかも群落。
オドリコソウって、たしか春の花の筈。
う~ん?
多久の天然水。
ここの湧き水は実に美味い。
ママコナが咲いていた。
今年の秋は、昨年に比べて花の数が少ないように感じる。
ツワブキの花が山道の所々に咲いている。
薄暗い雑木林の中で咲いていたりすると、ハッとするように美しい。
鬼ノ鼻山には珍しい植物はほとんどないが、シロヨメナやヤマハッカが登山者の目を楽しませてくれる。
14:50
鬼ノ鼻山山頂に到着。
お湯を沸かし、コーヒーを淹れる。
三日前に登ったばかりの天山を見ながらのコーヒータイム。
とても贅沢な時間だ。
展望台の方を見ると、その向こうに、これもまた三日前に登ったばかりの八幡岳が見えた。
山頂でゆっくり寛いだ後、展望台へも登ってみる。
振り返ると、さっきまでいた山頂と縦走路が見えた。
その右、遙か彼方に、蛇行している六角川が見える。
登りは土道ルートを歩いたが、下りは車道を歩く。
ここ鬼ノ鼻山では、まだサイヨウシャジンが咲いていた。
ゴンズイの鮮やかな赤が目に飛び込んできた。
カラスウリの実も秋の深まりを感じさせる。
天ヶ瀬ダムに戻ってくると、また雄大な天山が迎えてくれた。
ミゾソバの花が咲いていた。
あまりに美しいので写真を撮っていたら、一台の車が駐まった。
車から、若いお母さんと、小学生くらいの男の子が二人降りてきた。
子ども達が湧き水で遊んでいる間、そのお母さんと少し立ち話をした。
鬼ノ鼻山に登ってきたこと、
山頂でコーヒーを飲んだこと、
花の写真をたくさん撮ってきたこと……
「この小さなミゾソバの花も、よく見ると、こんなに美しいんですよ」
と話すと、
「道端の小さな花の美しさに気づくことができるって、素敵なことですね」
と答えられたので、なんだかドギマギしてしまった。
日曜日の午後の、短い時間だったが、やはり山に登って良かったなぁ~と思った。
今日も「一日の王」になれましたぁ~!
このこの言葉、主婦にはすごくピッタリです。なにかするのは夕飯の準備…
ロマンチックじゃないかなぁ(*^-^*)ゞ
奇妙なひととき、いい響きです。私の今日の奇妙なひとときは「悪人」を読むことでした。
ミゾソバの花はきれいですね、金平糖みたいだったり、このうすいピンクのミゾソバも光を集めて輝いてます。
一日の王様お疲れ様でした。
展望もパノラマ、昨年歩いて低山のよさを
みせつけられました、その後サスケ&ミーコ
さんが歩かれて感動されていましたね、多分
聖岳でタクさんお逢いになった報告を思い出しました、また行きたくなりました。
>午後3時……なにかするには遅すぎて、なにかするには早すぎる時間……奇妙なひととき
>このこの言葉、主婦にはすごくピッタリです。なにかするのは夕飯の準備…
>ロマンチックじゃないかなぁ(*^-^*)ゞ
サルトルのこの言葉は、学生時代にノートに写してました。
それ以来、午後3時になると、この言葉を思い出すようになりました。
私にとっては、ちょっと文学的かな?
男女、年齢、職種などによって、この《奇妙なひととき》の捉え方は違ってくるでしょうね。
>奇妙なひととき、いい響きです。私の今日の奇妙なひとときは「悪人」を読むことでした。
おっ『悪人』を読まれましたか!
昨年読んだミステリー(じゃないかもしれないけど…)では、もっとも印象に残っている作品です。
ラストの光代の問いかけにグッときました。
>ミゾソバの花はきれいですね、金平糖みたいだったり、このうすいピンクのミゾソバも光を集めて輝いてます。
pandaさんが撮られたミゾソバの写真には敵いませんが、なんとかpandaさんの写真に近づけるように頑張ってみました。
ミゾソバの花って本当に美しいですね。
金平糖みたいな花だと思っていたら、ちゃんと花が開くんですね。
ちょっとビックリ!
見惚れてしまいました。
>鬼の鼻山~聖岳身近な良いお山ですよね。
山頂付近が開発され過ぎちゃって、珍しい植物とかは無いんですが、展望は抜群で、自宅からすぐに行けるので、私にとっては貴重な山ですね。
>展望もパノラマ、昨年歩いて低山のよさを
みせつけられました、その後サスケ&ミーコ
さんが歩かれて感動されていましたね、多分
>聖岳でタクさんお逢いになった報告を思い出しました、また行きたくなりました。
鬼ノ鼻山~聖岳の縦走路は、なかなかの道だと思っております。
植樹された木が多いのが難点ですが、展望等は文句なしに素晴らしいです。
サスケ&ミーコさん達との遭遇も楽しい思い出です。
佐賀県民で、この縦走路を歩いたことのないひとが多いような気がします。
もっと知られていい縦走路だと思いますね。
その天然水は、近所の人がよく汲みに行きますよ。
何度かもらった事があります。
それでご飯炊いたりお茶を入れると美味しいですね
若い頃、嫌々ながら登った聖岳~鬼の鼻山
あまりに近すぎて眼中にありませんでした。
タクさんの記事を読んでその良さを見直す愚か者です
>数日前ですが天山と八幡岳が懐かしいですね。^^
登った山というのは、遠くから見ると、なぜか美しく素晴らしく見えるものです。
(コミックマンガ『岳』にも同じようなことが書いてあったなぁ~)
>その天然水は、近所の人がよく汲みに行きますよ。
>何度かもらった事があります。
>それでご飯炊いたりお茶を入れると美味しいですね
この水でコーヒーを淹れると格別です。
私もよく汲みに来ます。
でも、涸れていることも多いんですよね。
>若い頃、嫌々ながら登った聖岳~鬼の鼻山
>あまりに近すぎて眼中にありませんでした。
>タクさんの記事を読んでその良さを見直す愚か者です
私も何度も登っているうちにその良さが分かってきました。
とりたてて珍しい花が咲いている訳ではありませんが、展望は素晴らしいです。
気軽に登れるのもイイですね。
聖岳への縦走路もなかなかですよ。
昔はコーヒーは飲めませんでした。しかし最近になってから、美味しく感じるようになり、今では家内に催促するまでになりました。
タクさんは高い山ばかり登られるのかな、と思っていましたが、そうでもなかったのですね。
ガイドブックで鬼の鼻山を開いています。
434.6mと私には手ごろですので、そして近いの
で、いつか登ってみたいと思っています。
いつもながら花たち、綺麗ですね。
>タクさんこんばんわ。頂上でのコーヒーさぞ美味しかったことでしょう。
美味しかったですねぇ~
とくに、午後3時のコーヒーは格別です。
>昔はコーヒーは飲めませんでした。しかし最近になってから、美味しく感じるようになり、今では家内に催促するまでになりました。
20代半ばでブラックで飲むようになり、それ以来、砂糖やミルクは入れません。
ブラックで飲む方が、コーヒーをより味わえるような気がします。
>タクさんは高い山ばかり登られるのかな、と思っていましたが、そうでもなかったのですね。
いえいえ、私は低山専門ですよ。
しかも佐賀県内の……
県外の山に出掛けるのは、月1回の山岳会の山行の時だけです。
地味ぃ~に山登りをしています。
>ガイドブックで鬼の鼻山を開いています。
>434.6mと私には手ごろですので、そして近いので、いつか登ってみたいと思っています。
ぜひ、登りに来て下さい。
登る日が決まりましたら、ぜひお知らせ下さい。
私の休みの日でしたら、御一緒したいと思います。
鬼ノ鼻山から聖岳の縦走路も素敵ですよ
>いつもながら花たち、綺麗ですね。
花も珍しいものはないんのですが、よく見ると美しい花ばかり。
ミゾソバの花はとりわけ美しいですね。
それ以来、何度となく出かけます。
別の山に登って、午後3時になった時とかに~
12月に秋の花が咲き乱れていたのには、驚きました。
また、夏の暑いときは、ママコナの群生が見れました。
いつも発見の鬼の鼻山です。
コーヒーはブラックの方が私も好きですね。
ご配慮賜りまして、有難うございます。
その節はよろしくお願い致します。
佐賀にはいい山が多くあって、羨ましいかぎ
りです。