2月中旬、
「そろそろセツブンソウの季節だな~」と、
ネット検索していて、
中國新聞の記事を見つけた。
本州の西南限とされる岩国市錦町のセツブンソウ自生地で、白い花がほころび始めた。
地元の保存会や錦川鉄道などでつくる実行委員会が22~24日、
錦川清流線の利用者を対象に一般公開する。
えび茶色の茎の先に放射線状の葉が伸び、花びらに見える直径1センチほどの白い萼(がく)が、
約50アールある自生地の地表を埋めつつある。
北側の一角は満開になり、うっすら雪が積もったよう。
地元の保存会によると、全体としては五分咲きという。
錦町のセツブンソウは2009年に山口県内で初めて確認された。
私有地にあるため、実行委が1日150人限定で一般公開する。
22日は定員に達した。
希望者は15日までに往復はがきで
〒740-0724岩国市錦町広瀬7873の9、錦川鉄道「見学者募集」係へ申し込む。
セツブンソウの本州南限は、これまで広島県の庄原市総領町とされてきた。
九州には自生していない花なので、
九州人が(植栽ではない自生の)セツブンソウを見たければ、
広島県の総領町まで出掛けなければならなかった。
ところが、2009年、
山口県の岩国市錦町で自生のセツブンソウが発見され、
セツブンソウ本州西南限が更新された。
それは本当に驚きであったし、
九州から近い山口県での自生地発見は、
九州人にとって、とても喜ばしいことであった。
2010年、岩国市錦町では、一日だけ(2月13日)の限定公開をした。
その自生地が私有地ということもあり、
「岩国発の指定された時刻の錦川清流線に乗って来た人だけ」
という条件付きでの公開であった。
2011年も、2月19日、20日(開花が遅れ、2月26日、27日に変更になった)に限定公開された。
この2011年に、私は初めて山口県岩国市錦町錦町を訪れ、この地のセツブンソウを見た。
だが、開花が遅れていることによる見学日変更を知らずに2月19日に訪れたために、
まばらに咲くセツブンソウしか見ることができなかった。
2012年からは、限定公開に加え、葉書で応募した人しか見学できないことになった。
定員を越えると抽選とのことで、「たぶん無理だな」と自分で勝手に判断し、応募しなかった。
そして、今年(2013年)、
ネット検索で岩国市錦町錦町のセツブンソウ公開日を知り、
応募してみることにした。
2月24日は、友人と山歩きをする約束をしていたからだ。
その友人とは、ヤスさんといって、私の30年来の古い友達である。
数年前から山歩きを始めたが、
まだ山野草を見る楽しみは知らないとのことなので、
もし応募して当選すれば、
のっけから素敵な「春の妖精」に逢えることになる。
ヤスさんはきっと喜んでくれるに違いない。
で、応募した葉書であるが……
見事「当選」!
ヤスさんに知らせると大いに喜んでくれて、
2月24日(日)の山口県岩国市への遠征が決まった。
ただ、セツブンソウ見学だけでは、山歩きの要素は少ないし、
見学は午後からなので、午前中は低山登山を計画した。
それが、錦帯橋から歩いて行ける城山(300.4m)。
午前5時、
ヤスさんの住む基山で待ち合わせ。
鳥栖ICから高速で岩国に向かう。
途中、美東SAで朝食。
8:00
錦帯橋に到着。
登山靴に履き替え、軽くストレッチ。
8:09
錦帯橋の駐車場を出発。
錦帯橋を見るのは私は4度目だが、
ヤスさんは初めてとのことで、とても感激されていた。
雲ひとつない素晴らしい天気。
青空が美しい。
8:27
登山口に到着。
ここから登りが始まる。
尾根道までは舗装された道だが、
車は進入禁止とのことなので、安心して歩くことができる。
地元の人々に愛されている山のようで、
登山者を多く見かけた。
ただ、この山にはロープウェイもあるので、観光客はそちらを利用し、
歩いて登っているのは地元の人々が圧倒的に多い。
8:53
尾根道に出合う。
この分岐は、左へ。
三角点のある城山山頂を目指す。
市街地に近い山とは思えないほど雰囲気の好い道。
私とヤスさんは「いいね~」を連発。
もうすぐ山頂。
9:21
城山山頂(300.4m)に到着。
山頂には、三等三角点があった。
山頂のすぐ近くに、展望所がある。
ここからの眺めは素晴らしかったが、錦帯橋が見えなくて、ちょっと残念。
来た道を戻り、岩国城を目指す。
後ろ姿は、ヤスさん。
ザックは、息子さん(大学生)が使っていたものとのこと。
揃えたい登山道具やウェアがまだたくさんあるそうだ。
9:51
岩国城ロープウェー山頂駅に到着。
ここからの眺めは素晴らしかった。
錦帯橋も見える。
野鳥の写真を撮っている人がいた。
その人がカメラを向けている先を見ると……
いた!
ウソという名の鳥だそうだ。(笑)
10:02
岩国城に到着。
城の中に入り、階段をのぼり、一番上の階から下界を眺める。
岩国城ロープウェー山頂駅から見た風景より数倍素晴らしい。
錦帯橋も数倍美しい。
登ってきた道を下って下山し、錦帯橋を渡る。
橋から眺めた風景。
錦川の下流なのに、流れる水のこの美しさ。
10:50
錦帯橋の駐車場に戻ってきた。
休憩時間も入れて2時間40分ほどの山歩きだった。
レストランで昼食した後、
岩国駅へ向かう。
12時25分岩国駅発の臨時列車に乗る。
この列車が走るのは、錦川清流線。
その名の通り、錦川の水は透き通っている。
この透明度、
四万十川より美しいかもしれない。
13:34
錦町駅に到着。
駅前でのセレモニーの後、3班に分かれて出発。
「今日が花のピークですよ」という案内人の言葉に、
期待に胸がふくらむ。
20~30分ほどで、セツブンソウ自生地に到着する。
ス、ス、スゴイ!
この小さな白い点々、全部セツブンソウだ。
思わず笑みがこぼれる。
セツブンソウを初めて見るというヤスさん、大感激。
激写につぐ激写。
まさに「春の妖精」。
場所を移動する。
こちらも大群落。
この自生地が残ったのは、栗林維持のために毎年草刈りをしていたからだそうで、
人の手が行き届いた里山だからこそ、こうして可憐な花を咲かせているのだ。
まばらにしか咲いていなかった2年前とは大違い。
来て良かった~
2年前は、帰りに、家族への土産に「節分草ワッフル」を買った。
今年もあるかな~と思っていたが、
今年用意されていたのは、「節分草まんじゅう」。(笑)
お土産に買って帰ったけれど、
とっても美味しかった。
帰りの列車を待つ間、錦町を散歩。
錦川から見た「馬糞ヶ岳」(985m)。
2年前、私はこの ブログで、次のように書いた。
セツブンソウの咲く、この小さな美しい町に、
束の間、住んでみたいような……そんな気がした。
今回も同じ気持ちになった。
ヤスさんは、「来年も来たいね」と言った。
清流があり、春の妖精が舞い降りる小さな町。
岩国市錦町は「心のふるさと」のような素敵な町であった。
「そろそろセツブンソウの季節だな~」と、
ネット検索していて、
中國新聞の記事を見つけた。
本州の西南限とされる岩国市錦町のセツブンソウ自生地で、白い花がほころび始めた。
地元の保存会や錦川鉄道などでつくる実行委員会が22~24日、
錦川清流線の利用者を対象に一般公開する。
えび茶色の茎の先に放射線状の葉が伸び、花びらに見える直径1センチほどの白い萼(がく)が、
約50アールある自生地の地表を埋めつつある。
北側の一角は満開になり、うっすら雪が積もったよう。
地元の保存会によると、全体としては五分咲きという。
錦町のセツブンソウは2009年に山口県内で初めて確認された。
私有地にあるため、実行委が1日150人限定で一般公開する。
22日は定員に達した。
希望者は15日までに往復はがきで
〒740-0724岩国市錦町広瀬7873の9、錦川鉄道「見学者募集」係へ申し込む。
セツブンソウの本州南限は、これまで広島県の庄原市総領町とされてきた。
九州には自生していない花なので、
九州人が(植栽ではない自生の)セツブンソウを見たければ、
広島県の総領町まで出掛けなければならなかった。
ところが、2009年、
山口県の岩国市錦町で自生のセツブンソウが発見され、
セツブンソウ本州西南限が更新された。
それは本当に驚きであったし、
九州から近い山口県での自生地発見は、
九州人にとって、とても喜ばしいことであった。
2010年、岩国市錦町では、一日だけ(2月13日)の限定公開をした。
その自生地が私有地ということもあり、
「岩国発の指定された時刻の錦川清流線に乗って来た人だけ」
という条件付きでの公開であった。
2011年も、2月19日、20日(開花が遅れ、2月26日、27日に変更になった)に限定公開された。
この2011年に、私は初めて山口県岩国市錦町錦町を訪れ、この地のセツブンソウを見た。
だが、開花が遅れていることによる見学日変更を知らずに2月19日に訪れたために、
まばらに咲くセツブンソウしか見ることができなかった。
2012年からは、限定公開に加え、葉書で応募した人しか見学できないことになった。
定員を越えると抽選とのことで、「たぶん無理だな」と自分で勝手に判断し、応募しなかった。
そして、今年(2013年)、
ネット検索で岩国市錦町錦町のセツブンソウ公開日を知り、
応募してみることにした。
2月24日は、友人と山歩きをする約束をしていたからだ。
その友人とは、ヤスさんといって、私の30年来の古い友達である。
数年前から山歩きを始めたが、
まだ山野草を見る楽しみは知らないとのことなので、
もし応募して当選すれば、
のっけから素敵な「春の妖精」に逢えることになる。
ヤスさんはきっと喜んでくれるに違いない。
で、応募した葉書であるが……
見事「当選」!
ヤスさんに知らせると大いに喜んでくれて、
2月24日(日)の山口県岩国市への遠征が決まった。
ただ、セツブンソウ見学だけでは、山歩きの要素は少ないし、
見学は午後からなので、午前中は低山登山を計画した。
それが、錦帯橋から歩いて行ける城山(300.4m)。
午前5時、
ヤスさんの住む基山で待ち合わせ。
鳥栖ICから高速で岩国に向かう。
途中、美東SAで朝食。
8:00
錦帯橋に到着。
登山靴に履き替え、軽くストレッチ。
8:09
錦帯橋の駐車場を出発。
錦帯橋を見るのは私は4度目だが、
ヤスさんは初めてとのことで、とても感激されていた。
雲ひとつない素晴らしい天気。
青空が美しい。
8:27
登山口に到着。
ここから登りが始まる。
尾根道までは舗装された道だが、
車は進入禁止とのことなので、安心して歩くことができる。
地元の人々に愛されている山のようで、
登山者を多く見かけた。
ただ、この山にはロープウェイもあるので、観光客はそちらを利用し、
歩いて登っているのは地元の人々が圧倒的に多い。
8:53
尾根道に出合う。
この分岐は、左へ。
三角点のある城山山頂を目指す。
市街地に近い山とは思えないほど雰囲気の好い道。
私とヤスさんは「いいね~」を連発。
もうすぐ山頂。
9:21
城山山頂(300.4m)に到着。
山頂には、三等三角点があった。
山頂のすぐ近くに、展望所がある。
ここからの眺めは素晴らしかったが、錦帯橋が見えなくて、ちょっと残念。
来た道を戻り、岩国城を目指す。
後ろ姿は、ヤスさん。
ザックは、息子さん(大学生)が使っていたものとのこと。
揃えたい登山道具やウェアがまだたくさんあるそうだ。
9:51
岩国城ロープウェー山頂駅に到着。
ここからの眺めは素晴らしかった。
錦帯橋も見える。
野鳥の写真を撮っている人がいた。
その人がカメラを向けている先を見ると……
いた!
ウソという名の鳥だそうだ。(笑)
10:02
岩国城に到着。
城の中に入り、階段をのぼり、一番上の階から下界を眺める。
岩国城ロープウェー山頂駅から見た風景より数倍素晴らしい。
錦帯橋も数倍美しい。
登ってきた道を下って下山し、錦帯橋を渡る。
橋から眺めた風景。
錦川の下流なのに、流れる水のこの美しさ。
10:50
錦帯橋の駐車場に戻ってきた。
休憩時間も入れて2時間40分ほどの山歩きだった。
レストランで昼食した後、
岩国駅へ向かう。
12時25分岩国駅発の臨時列車に乗る。
この列車が走るのは、錦川清流線。
その名の通り、錦川の水は透き通っている。
この透明度、
四万十川より美しいかもしれない。
13:34
錦町駅に到着。
駅前でのセレモニーの後、3班に分かれて出発。
「今日が花のピークですよ」という案内人の言葉に、
期待に胸がふくらむ。
20~30分ほどで、セツブンソウ自生地に到着する。
ス、ス、スゴイ!
この小さな白い点々、全部セツブンソウだ。
思わず笑みがこぼれる。
セツブンソウを初めて見るというヤスさん、大感激。
激写につぐ激写。
まさに「春の妖精」。
場所を移動する。
こちらも大群落。
この自生地が残ったのは、栗林維持のために毎年草刈りをしていたからだそうで、
人の手が行き届いた里山だからこそ、こうして可憐な花を咲かせているのだ。
まばらにしか咲いていなかった2年前とは大違い。
来て良かった~
2年前は、帰りに、家族への土産に「節分草ワッフル」を買った。
今年もあるかな~と思っていたが、
今年用意されていたのは、「節分草まんじゅう」。(笑)
お土産に買って帰ったけれど、
とっても美味しかった。
帰りの列車を待つ間、錦町を散歩。
錦川から見た「馬糞ヶ岳」(985m)。
2年前、私はこの ブログで、次のように書いた。
セツブンソウの咲く、この小さな美しい町に、
束の間、住んでみたいような……そんな気がした。
今回も同じ気持ちになった。
ヤスさんは、「来年も来たいね」と言った。
清流があり、春の妖精が舞い降りる小さな町。
岩国市錦町は「心のふるさと」のような素敵な町であった。