一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

登吾留山 ……新緑とヤマシャクヤクに包まれて……

2011年04月29日 | 登吾留山
世はGWに突入したけれど、
忙しい私は、長期の休暇は望むべくもなく、
今日は半日だけの山歩き。
半日だけでも歩けるだけで有り難い。
近場の登吾留山にはヤマシャクヤクが咲いている頃だ。
山ヤの皆さんは遠出をしている筈だから、静かな山が楽しめるに違いない。

登山口に着いてみると、車は1台のみ。
「ラッキー」
天気も申し分なし。
準備をし、軽くストレッチ。
ゆっくり歩き出す。
スミレの大群落に出逢う。


いろんな花が咲いている。



見上げると新緑。


本当に気持ちが好い。


チドリノキも、


エゴノキも、
歓びを全身で表している。


緑の闇の中で、しばし立ち尽くす。


ふと足許を見ると、ミツバテンナンショウの群落が……


ハルトラノオも大群落。


ヤマルリソウも咲いている。


そしてエイザンスミレ。


やっとヤマシャクヤクの群落地へ到着。
例年だと4月の中旬には咲き揃うのだが、
今年はかなり遅れているとの情報を得ていた。
今日はどうか……
「おっ、咲いている」


たくさん咲いている。


毎年来ているけど、逢えるとやはり嬉しい。


ヤマシャクヤクは、蕾も美しい。


少し開いたくらいも可愛いし、


このくらい開いたら、清潔な色気もただよう。


そして、全開すると、もう「森の貴婦人」然として、近寄りがたくなる。


今年も逢えて良かった。


誰もいない群生地で、
私は身を横たえ、
新緑とヤマシャクヤクに包まれて、
しばし、春の夢を見た。

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