くまもと映画プロジェクトによって制作された映画『うつくしいひと』の、
チャリティー上映会が、
5月29日(日)・30(月)の2日間、
全国のイオンシネマ29劇場で一斉に開催される。
映画『うつくしいひと』は、
『GO』『世界の中心で、愛をさけぶ』などで知られる行定勲監督作品で、
熊本市、菊池市、山都町、阿蘇市などで構成された「くまもと映画製作実行委員会」が、
今年(2016年)3月開催の「菊池映画祭2016」のオープニングで上映する為に制作したもの。
熊本城、夏目漱石旧居、江津湖、菊池渓谷、阿蘇の草千里、通潤橋といった熊本の名所で、
2015年10月から撮影が行われ、年明けに完成した。
熊本出身の行定勲監督が、
熊本出身の出演者たち、
橋本愛、
姜尚中、
高良健吾、
米村亮太朗、
石田えり、
くまモン(も出演している)などと共に、
ロケ地、出演者、方言など、
“熊本”に徹底的にこだわって作り上げた作品。
2016年2月15日に熊本市で完成披露が行われ、
その後、映画公式サイトで無料配信も行われ、話題を集めていたが、
4月14日に発生した地震を境に、
映画で描かれた熊本の一部は姿を変えてしまった。
偶然にも、熊本地震が起きる前に撮影されていた映画は、
その役割を変えて、この度、上映されることになったのだ。
前震があった直後の4月15日に熊本入りし、
16日未明の本震で被災した行定勲監督は、
熊本市出身の俳優・高良健吾らとトラックを調達し、
湧き水をポリタンクに詰めては避難所に届けたという。
その避難所で、行定勲監督は高齢の女性から声をかけられる。
「映画を作ってくれてありがとう。私が生きているうちにはきっともう元通りの熊本城は見られんけん。美しい城を撮ってくれてありがとう」と。
ふいを突かれた行定勲監督は、
〈自分の映画は、震災で失われた熊本を記録した作品なのか……〉
〈そんなつもりで撮ったわけではないけれど、映画には今はもう見られない被災前の美しい熊本の風景がいっぱい詰まっている。あの時、撮っておいてよかった……〉
〈人はいとおしい記憶がないと生きていけない。映画は人々の記憶を残し、伝えることができるのではないか……〉
と、この時初めて映画の力を知ったと言う。
そして、心に決める。
〈この映画を復興に役立て、熊本に恩返しをしよう〉
と。
4月28日に都内で開かれたチャリティー上映会を皮切りに、
全国各地で、
映画『うつくしいひと』のチャリティー上映会が開かれるようになった。
その中でも、今回の、全国のイオンシネマ29劇場での一斉開催は、
もっとも規模の大きい熊本支援チャリティー上映会といえるだろう。
【北海道】江別、北見、釧路
【山形】天童、三川
【茨城】守谷
【埼玉】大井、浦和美園、春日部
【東京】板橋、むさし村山
【千葉】ユーカリが丘、市川妙典、幕張新都心
【神奈川】海老名
【新潟】県央
【石川】金沢
【愛知】名古屋茶
【三重】桑名、東員
【滋賀】近江八幡
【京都】桂川
【大阪】茨木
【和歌山】和歌山
【香川】高松東
【福岡】大野城、戸畑、福岡
【佐賀】大和
のイオンシネマ29劇場で、
5月29日(日)、30日(月)の二日間開催され、
(1日1回の上映館が多いので、上映時間を要確認)
鑑賞料金は一律1000円で、全額寄付される。
上映時間は、約40分。
「この映画は、美しい熊本を絶対に取り戻す、という僕らの決意表明でもあります」
と語る行定勲監督の思いに、
全国の映画祭や、映画館から、
「チャリティー上映し、義援金を熊本に届けたい」
という声が多く寄せられているという。
各館の上映時間(要確認)と、
イオンシネマ以外の、
熊本支援チャリティー上映会情報はコチラから。
あなたのチケット代が全額寄付され、
熊本への義援金となる今回の企画。
普段、あまり映画館には行かないという方々も、
映画館に足を運んでもらえたら嬉しい。
ぜひぜひ。