一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

「2023 さぎんニューイヤーコンサート」 ……鈴木玲奈(ソプラノ)の美しさ……

2023年01月17日 | 特別企画「逢いたい人に逢いに行く」


「逢いたい人に逢いに行く」という特別企画の第23回目は、
ソプラノ歌手の鈴木玲奈。


【鈴木玲奈】
千葉県柏市出身。
東京音楽大学声楽演奏家コース、同大学院研究領域を共に首席にて修了。
第86回日本音楽コンクール声楽部門第1位、
Ljuba Welitsch国際声楽コンクール第1位、
第1回イブラ・グランド・アワード・ジャパン準優勝など、受賞多数。
日生劇場でのオペラ「後宮からの逃走」ブロンデ役をはじめ、
「ラ・ボエーム」ムゼッタ役、
歌劇「BLACKJACK」彩香役などを演じ、
歌唱とともに大胆な演技力で好評を博す。
神宮開幕オープニングシリーズにて国歌独唱を務める他、
国内主要オーケストラと共演。
東京・春・音楽祭2019にてリサイタルを行う。
2022年5月にはNYカーネギーホールにてアメリカデビューを果たし、
7月にはイタリア シチリア島にてコンサートに招聘される。
文化庁海外派遣研修員、明治安田クオリティオブライフ文化財団海外音楽研修生として、
ミュンヘンとウィーンにて研鑽を積む。
日本コロムビアよりデビューアルバム「Bell Song」をリリース。
シャネル・ピグマリオン・デイズ参加アーティスト。


鈴木玲奈というソプラノ歌手を知ったのは、
2017年10月、第86回日本音楽コンクール声楽部門で1位を獲得したときだった。
美しく華やかな容姿と、
完璧なコロラトゥーラの技術で表現された魅惑的な響きは、
聴くものの心をたちまち魅了し、
限りない幸福感と安らぎを感じさせてくれ、
いつか生の歌声も聴いてみたいものだと思っていたら、
毎年恒例の「さぎん ニューイヤーコンサート」で、
2019年1月11日(金)に、ゲスト出演することが決定。
ようやく、鈴木玲奈さんの生の歌声を聴くことができたのだった。
その感激は、
「さぎん ニューイヤーコンサート 2019」 ……鈴木玲奈さんに逢いたくて……
と題し、このブログにレビューを書いた。(コチラを参照)

あれから4年。
〈また鈴木玲奈さんの歌声を聴きたい〉
と思っていたところ、
コロナ禍で2年間中止になっていた九州交響楽団の「ニューイヤーコンサート」が、
今年(2023年)3年ぶりに行われることになり、
ソプラノ・ソロとして鈴木玲奈さんがゲスト出演することが決定。(指揮者・下野竜也)


〈この機会を逃してなるものか!〉
と、佐世保と佐賀の2か所のチケットをゲット。

1月10日(火)アルカスSASEBO


1月13日(金)佐賀市文化会館


にて、鈴木玲奈さんの歌声を堪能したのだった。



【プログラム】★はソプラノ・ソロ(鈴木玲奈)

ヨハン.シュトラウスⅡ世
喜歌劇「こうもり」序曲
★喜歌劇「こうもり」より“侯爵さま、あなたの様な方は”

ブラームス
ハンガリー舞曲 第1番

ヴェルディ
歌劇「ナブッコ」序曲

ワーグナー
歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲

̶̶̶̶̶̶̶̶̶休憩̶̶̶̶̶̶̶̶̶

モーツァルト
歌劇「フィガロの結婚」序曲
★歌劇「フィガロの結婚」より“とうとう嬉しい時が来た”

オッフェンバック
歌劇「ホフマン物語」より“舟歌”
★歌劇「ホフマン物語」より“森の小鳥はあこがれを歌う”

プッチーニ
★歌劇「ラ・ボエーム」より“私が街を歩けば”

ヨハン.シュトラウスⅡ世
ワルツ「美しく青きドナウ」作品314

̶̶̶̶̶̶̶̶̶アンコール̶̶̶̶̶̶̶̶̶

グノー
★歌劇「ロミオとジュリエット」より私は夢に生きたい

オッフェンバック
喜歌劇「天国と地獄」より カンカン



佐世保と佐賀の公演は、
プログラムも、
鈴木玲奈さんのドレスも一緒だったが、


指揮者(下野竜也)のMCも、
歌劇「ホフマン物語」より“森の小鳥はあこがれを歌う”や、
喜歌劇「天国と地獄」より カンカンなどの演出も違っていて、
大いに楽しむことができた。
佐世保の方は、私の(4歳違いで佐世保在住の)姉(72歳)を誘って行ったのだが、
帰宅後、
「久しぶりに楽しいコンサートでした。行って良かった。ありがとう」
というLINEが届き、
普段、クラシック音楽をあまり聴く機会がないという姉をも楽しませてくれたコンサートであった。


鈴木玲奈さんの歌唱は、
4年前に比べ、声量も技巧も(そして鈴木玲奈さんの美しさも)増しており、
艶やかで伸びやかな声を(そして美しい姿も)存分に楽しむことができた。
特に、歌劇「ホフマン物語」より“森の小鳥はあこがれを歌う”は秀逸で、
この曲を歌うのはオランピアという女性なのだが、
彼女はなんと「機械仕掛けの人形」で、
歌っている途中で、ネジが伸びきってしまい、止まってしまう。(笑)
それを誰かが(指揮者や他の演奏者やスタッフ等が)ネジを巻くという趣向で、
これが面白く、笑わされてしまう。

(私の好きな)森麻季さんの歌唱で。


探したら、鈴木玲奈さんの歌唱もあった。


アンコールの最後は、
恒例の「ラデッキー行進曲」と思いきや、
オッフェンバックの「天国と地獄」であった。
ポンポンを渡された人は前へ出て踊らなくてはならないというルールらしく、(笑)
大いに盛り上がったラストとなった。




年明け早々、鈴木玲奈さんに至福の2日間を戴いた。感謝。


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