「バリエーションハイキング」という言葉を知ったのは、昨年、
『バリエーションハイキング : 一般登山道では得られない山の楽しみ、心の安らぎ : 100コース・266ルート』(松浦隆康著・新ハイキング社)
という本を書店で見たときだった。
「一般登山道では得られない山の楽しみ、心のやすらぎ」
というキャッチコピーが頭から離れなかった。
「バリエーション」という危険な匂いのする言葉と、
「ハイキング」という楽しげな言葉の組み合わせ。
「バリエーションハイキング」という言葉には、
「ヤブ漕ぎ」という古臭い言葉などにはない、
なんだか新しい楽しみが詰まっているように感じた。
以来、天山で、幾度となく「バリエーションハイキング」を楽しんできた。
昨年、風来坊さんのブログで、
その「バリエーションハイキング」の記事を読んだ。
それは、道を間違えて、結果的に「バリエーションハイキング」となったものであったが、
風来坊さんは、その「バリエーションハイキング」で、ナツエビネを見つけたのだ。
背振山系にはすでに知られているナツエビネの咲く場所が数箇所あるが、
それらとは違う、風来坊さんだけが知る“秘密の花園”であった。
その記事を読んで、私もワクワクさせられた。
その記事を読んでしばらく経った頃、
天山で、偶然、風来坊さんとお会いした。
そのとき、
「来年、もし、あのナツエビネに逢いに行くことがあったら、私にも声をかけて欲しい」
と、図々しくもお願いしておいた。
その約束を憶えておられた風来坊さんから、今夏、お誘いのメールが届いた。
狂喜乱舞したのは言うまでもない。
背振山系の某所で待ち合わせをした風来坊さんと私は、
とある場所から、山へ分け入って行く。
私は風来坊さんの後ろをついて行くだけであるが、
ワクワク感が堪らない。
“有るような無いような道”に迷い込んだ日のことを風来坊さんから聞きながら、
高度を上げていく。
と、ナツエビネを発見。
風来坊さんから、
「これは今日初めて発見したナツエビネです」
と聞き、ビックリ。
先週に下見をして下さったときにも見ていないナツエビネだとか。
さらに登って行くと、
またまたナツエビネを発見。
風来坊さんから、
「これも今日初めて見るナツエビネだと思います」
と聞き、ここら一帯、ナツエビネの群生地ではないかと思った。
美しい森の中をさらに登って行く。
こちらは、風来坊さんが、先週下見をしたときに見つけたナツエビネ。
ここだけでも4株ほどある。
まだ花は咲いていなかったが、
ワクワクさせられる光景である。
先を行っていた風来坊さんから、
「咲いてますよ~」
との声が届く。
風来坊さんの視線の先には……
唯一咲いていた花をパチリ。
風来坊さんから、
「この株が、昨年見つけたナツエビネです」
と聞き、なんだか、花を咲かせて我々を待ってくれていたように感じた。
ズーム。
なんて美しいんだろう。
逆光気味にパチリ。
いいね~
正面からもパチリ。
逢えて嬉しかった。
ナツエビネの群生地から先は、急登。
縦走路に出るまでが大変であった。(笑)
無事、縦走路に出て、
鬼ヶ鼻岩でしばし休憩。
美しい縦走路を、軽快に歩いて行く。
ギボウシや、
ヤマトウバナが咲いている。
「唐人の舞」へ立ち寄る。
岩の上からの展望が素晴らしかった。
縦走路を歩いていて、風来坊さんから、
「ここが私の好きな場所です」
と教えて頂いたのが、ココ。
心地良い風が通り抜け、なんとも素敵な場所だ。
「ここにハンモックを吊るして、昼寝したいんですよね~」
気象レーダー観測所で、
コオニユリを見ながらランチ。
美味しかった~
その後、オニコナスビの咲く場所へ。
もうほとんど終わっていたが、
まだ咲いていてくれた花をパチリ。
ありがとう。
別な場所で見つけたオニコナスビ。
赤い色が薄かったので、横から撮ってみた。
いいね~
形の良いヤマホトトギスがあったので、パチリ。
オオキツネノカミソリは咲き始めであったが、
案外多くの花を見ることができた。
ヤマジオウも見ることができた。
私の大好きなクサアジサイも咲いていた。
やや色が薄かったが、
蕾は鮮やかなピンク色をしていた。
最後に、もう一箇所のナツエビネの咲く場所へ案内してもらい、
約7時間のバリエーションハイキングを終えた。
途中で合流したポンちゃん(私の小学校・中学校の後輩であることが判明)は、
ノンアルコールビールを用意して下さっており、
下山後に3人で乾杯。
風来坊さん、
ポンちゃん、
ありがとうございました。
今日も「一日の王」になれました~