一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

桜山、鍋島藩武雄領主庭園、武雄神社 ……奇岩と紅葉と大楠と東野圭吾の小説……

2020年11月29日 | その他・佐賀県の山


11月28日(土)
今日は、「晴れのち曇り」の天気予報。
なので、朝早くに武雄市にある桜山へ向かう。

武雄温泉楼門に到着。


温泉の入口に立つ朱塗りの楼門で、
1915年(大正4年)に建築され、
2005年(平成17年)7月22日に国の重要文化財に指定されている。
竜宮を連想させる鮮やかな色彩と形で、天平式楼門と呼ばれ、
釘一本も使用していない建築物として有名。
この武雄温泉楼門を設計したのは、
佐賀県が誇る建築家・辰野金吾(1854年~1919年)で、
東京駅、日銀本店、両国国技館なども彼が設計している。


武雄温泉楼門の裏手にある駐車場に車を駐める。
駐車場から見た桜山。


奇岩がそそり立つ。


ここから入山する。


紅葉が出迎えてくれるが、


例年よりも赤味が足りない。


この辺りは、もっと真っ赤に染まっている筈なのだが……


単に、時期がまだ早いだけなのかもしれない。


まあ、これだけ紅葉していれば、一般的には合格なのであるが……




先へ進むと、まだ紅葉していない木々が多くなった。


暖かい日が続いているので、低山の紅葉が遅れているようだ。


ここは、紅葉を透かして御船山が見えるスポット。


ここも、本来なら、11月下旬には真っ赤に染まっている筈なのである。


まあ、これはこれで趣きはあるし、


いろんな色の紅葉が楽しめて良かったのかもしれない。


桜山山頂へ向けて登って行く。


ここは「武雄オルレ」のコースでもあるので、
道は整備されている。


誰にも会わない。


桜山山頂(標高116m)に到着。


両側から奇岩に挟まれている狭い場所だ。




眺めも悪くない。


紅葉を見ながら、ゆっくり下山。




低山の秋をじっくり楽しむことができた。






駐車場に着き、
あらためて桜山を眺める。
小さいながらカッコイイ山だ。


車で移動して、
武雄市文化会館の敷地内にある「鍋島藩武雄領主の庭園」へ。
ここも、訪れる人も少なく、静かな雰囲気の中で紅葉が楽しめる場所なのだ。

まだツワブキの花が咲いていた。


いいね~


曇っている時間帯が増えてきて、
赤い絨毯がいまひとつ冴えない。


ここの紅葉もまだこれからなのか、イマイチの状態。


それなりには楽しめる。




陽が差してきて、一瞬、耀く。


紅葉には、やはり、光が必要だ。




もう咲いていたスミレや、


ホトケノザを見ながら、


武雄神社へ。


紅葉した並木や、


竹林を抜けて、


大楠に逢いにきたのだ。


全国第7位の巨木で、
樹齢3000年、幹回りは20mもある。
パワースポットとしても有名で、
歌手の西野カナも来たことがある。(コチラを参照)


今年(2020年)の3月17日に、
東野圭吾の書下ろし長編「クスノキの番人」が刊行された。


その木に祈れば、願いが叶うと言われているクスノキ。
その番人を任された青年と、クスノキのもとへ祈念に訪れる人々の織りなす物語……


この本のプロモーションビデオが作成され、
そのクスノキの撮影が武雄神社の大楠で行われた。
武雄神社の大楠は、作中に登場するクスノキと関係はないのだが、
作中のクスノキのイメージが武雄神社の大楠と近かったことから、
ロケ地として設定されたという。
本を読んでからここを訪れると、
一層、大楠の持つパワーを感じ取れるのかもしれない。
ぜひぜひ。


この記事についてブログを書く
« 最近、驚いたこと⑨ ……TVドラ... | トップ | 最近、驚いたこと⑩ ……NHK朝... »