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世界を魅了した伝説のバンド《クイーン》と、
1991年に45歳の若さでこの世を去ったカリスマ的ボーカリスト、フレディ・マーキュリーを描いた伝記ドラマである。
私は、《クイーン》のファンというほどではないが、
1970年代にイギリスから飛び出した4人組が、
常識を破る革新的な楽曲でスターダムに駆け上がる姿を、
遠くから眩しく見ていた。
本作『ボヘミアン・ラプソディ』は、
フレディがたどってきた愛と友情、そして孤独を描きつつ、
「キラー・クイーン」
「ボヘミアン・ラプソディ」
「伝説のチャンピオン」
「ウィ・ウィル・ロック・ユー」
などの名曲誕生秘話を絡めた、
ミュージック・エンターテイメントになっているという。
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〈見てみたい!〉
と思った。
そこで、公開日から2日後の11月11日(日)に、
映画館に駆けつけたのだった。
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1970年のロンドン。
ルックスや複雑な出自に劣等感を抱くフレディ・マーキュリー(ラミ・マレック)は、
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ボーカルが脱退したという、
ブライアン・メイ(グウィリム・リー)と、
ロジャー・テイラー(ベン・ハーディ)のバンドに自分を売り込む。
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類いまれな歌声に心を奪われた二人は彼をバンドに迎え、
さらにジョン・ディーコン(ジョー・マッゼロ)も加わってクイーンとして活動する。
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やがて「キラー・クイーン」のヒットによってスターダムにのし上がるが、
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フレディはスキャンダル報道やメンバーとの衝突に苦しむのだった……
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フレディ・マーキュリーを演ずるラミ・マレックが、
フレディよりも出ているのではないかと思わせるほどの前歯を装着して登場する。
明石家さんまのモノマネをするときの原口あきまさのような感じで、
〈おいおい大丈夫か?〉
と思いながら見ていた。
フレディのインタビュー映像を見て、上唇で前歯を覆うようにしたり、何度も唇を舐めたりするのが彼の癖だとわかった。笑うときも口を手で覆ったりする。彼の子供時代のあだ名はバッキー(前歯をからかう意味の言葉)で、歯がコンプレックスだったんだ。
つまり自信のなさの象徴でもあり、僕も前歯を付けることで、外見だけでなく精神的に一体化できたと思う。フレディは歯の矯正を勧められたらしいが、それは断固拒否したという。これは映画のセリフにもあるが、歌声に影響が出ると思ったらしいよ。
と、ラミ・マレックはインタビューで答えていたが、
うわべを真似しただけの演技で安っぽい再現VTRのようであった『止められるか、俺たちを』のようにならないかと心配したが、杞憂であった。
最初は違和感があったものの、
物語が進むにしたがって、
フレディ・マーキュリーだけでなく、
ブライアン・メイ(グウィリム・リー)も、
ロジャー・テイラー(ベン・ハーディ)も、
ジョン・ディーコン(ジョー・マッゼロ)も、
本物の《クイーン》の4人にしか思えなくなり、
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1985年に開催された20世紀最大のチャリティコンサート「ライヴ・エイド」のシーンでは、
本物の《クイーン》が蘇ったようにしか思えなかった。
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本作のキャッチコピー、
「魂に響くラスト21分――俺たちは永遠になる。」
の言葉通りに、このラスト21分には、本当に感動した。
涙が流れるのを拭いもせずに見ていた。
魅入っていた。
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この動画は、1985年に開催された「ライヴ・エイド」の実際の映像であるが、
映画では、この20数分間を完璧に再現していた。
「ライヴ・エイド」の会場であるウェンブリー・スタジアムのセットは、
空軍基地に建設し、
当時のライヴの舞台裏を知る関係者からの情報を元に、
ステージ上のアンプやペダルなどの小道具、壁のはげた塗装や水道管のサビまで忠実に再現したのだという。
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《クイーン》の名曲の数々も、
限りなくオリジナルに近いサウンドづくりを目指したのだという。
そして、フレディ・マーキュリーを演じたラミ・マレックの姿も動きもソックリで、
その歌声も、ラミ・マレックやプロ歌手の声に加え、
唯一無二のフレディの歌声も使用されており、
音楽総指揮としてバックアップしていた現バンドメンバーのブライアンとロジャーも、
本作の映像を見て、あまりにも似過ぎていて大変驚いたそうだ。
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出勤前なので、詳しいことは書けないが、
絶対に見て損の無い作品である。
《クイーン》を知っている人も、知らない人も、
音楽が好きな人も、そうでない人も、
友情とは何かを知りたい人も、そうでない人も、
家族とは何かを知りたい人も、そうでない人も、
若い人も、若くない人も、
映画をよく見る人も、あまり見ない人も、
とにかく、あらゆる人に見てもらいたい映画『ボヘミアン・ラプソディ』。
今すぐ映画館に駆けつけて、
一刻も早く見てもらいたい感動作だ。
ぜひぜひ。