特集:ドイツ映画史展望
-年/ドイツ
3人の女性
総合 100点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
1.『第二の目覚め』のクリスタ
主人公クリスタ・クラーゲスは娘ミシャのために理想の保育所を設立したが資金難に陥って、仲間のヴェルナーと共に銀行強盗をして、既に捕まっていた仲間ボルフの伝で牧師のハンスに助けを求めたが断られる。2人はクリスタの友人で美容師のフローを訪ねる。しかし彼女は夫と上手くいっていなかった。ヴェルナーが警官に撃たれた後、クリスタは再びハンスに助けを求め、ポルトガルに逃亡し、そこでしばらく働くのだが、都合が悪くなり盗んだお金を残して、ドイツに戻り部屋を借りてしばらく引きこもる。やがて意を決して移転した先の保育所に戻るのだが、すぐに警察に見つかり逮捕される。しかしラストシーンで面通しされた時、銀行強盗の現場にいてクリスタのことを調べていた女性行員はクリスタは犯人ではないと嘘をつく。知り合いは誰も頼りにならず、ヴェルナーがいなければ銀行強盗さえしなかっただろうクリスタは自分が危害を加えようとした見ず知らずのその女性に助けられることになる。クリスタが銀行で本当に盗んだものは女性行員の‘真心’であり、大金を見ても目覚めなかったクリスタだったが、それをまのあたりにした時には目覚めるのである。
2.『鉄路に消えた女』のアンナ
主人公アンナ・アルマニーは31歳になる1961年の冬、鉄橋の上から飛び降りて自殺する。彼女が14歳の戦争時の列車での移動中、誤って少年を突き落としてしまった。彼女はそれがトラウマになっていた。20歳のとき在独アメリカ軍のストーン大佐の秘書をすることになった。彼女は大佐のことが好きだったが、それは叶わぬ恋だった。彼女は6歳年上のアルフォンソと結婚するが、9年間の結婚生活で経済的事情から子供を作ることは許されなかった。心の隙間を埋めるために働きたかったが、それも許されず、同じアパートに住んでいるダニエルという男の子を連れまわして彼の母親に怒られる。ストーン大佐が朝鮮戦争で戦死したということも知り、アンナは身を投げることになる。この作品で印象的なことは、鉄路に象徴されるようにアンナは‘直線に進む’と困難にぶつかるが、アメリカ軍主催のパーティーの時に体を‘回転’させて踊っていた時は幸せそうに見えた。だからラストでアンナがスケートでスピンするシーンを見る時我々は涙を催すのだ。
3.『理性のまどろみ』のデア
産婦人科医の主人公デアはピルが人体に与える害を積極的に訴えていた。ある時デアは同じ医師である夫のラインハルトと一緒にブランコに乗っている時、夫がブランコから滑り落ちるという不吉な夢で目を覚ます。すると自分の患者のカルテが盗まれており警察に被害届を出す。そこからデアの人生の歯車が狂い始める。別居していたが心の底から愛していた夫には愛人がいて離婚を求められた。その上その愛人はデアの親友だった。警察からは逆に脱税を指摘され、自分と同居している母親とは口論が絶えず、2人の娘からもデアの彼女たちに対する愛情は身勝手だと非難を受け、家庭は崩壊する。シュールな映像表現で解り難い部分もあるが、要するにコミュニケーションが深まると人間関係は悪化するというアイロニーなのだろう。実際ラストシーンでデアと一緒にいるのは彼女と一番会話が噛み合っていなかった彼女の母親であり、母親のセリフに日本語字幕スーパーが付いていなかったのはそのためなのだろう。
愛知男児殺害 逆転有罪、懲役17年(産経新聞) - goo ニュース
このような状況証拠のない犯罪では当然自白の信憑性が裁判における唯一の
争点になるのだろうが、今回は非常に厄介だ。田辺(旧姓河瀬)雅樹被告は会見の
様子など見る限りでは本人自身が自分が人を殺したのかどうか分かっていない
ような印象を受ける。それは勿論殺したのに殺していないと思っている時もあれば
殺していないのに殺したと思う時もあるという両方の意味において。本人に責任能力
が問えるのかどうか境界線上の人ではないのだろうか?