新田次郎の「孤高の人」のモデルになった登山家、加藤文太郎の
「単独行」を読んでみた。
普通は、「孤高の人」を読んでから読むらしいが、私は、先に
読んでみた。
本当にこまめに登山の工程などを記録されていた。そのため、
ほとんど、流し読みになってしまった。
しかし、ところどころ、単独行の孤独や、一方、単独行の自由さを
感じられるところがあった。
当時は、登山は、重装備で、ガイド付きで、高価な娯楽だった時代だ。
その時代に、最小限の装備で、自由に飛ぶように縦走をしていったのだ。
会社員だったらしいが、会社に仮病で休んで山に行ったり、病期の父親に
山をやめてくれと言われ、やっと、やめようと思ったときには、父親も
なくなっていたり、人間臭いところもあった。
三角点に到着するたびに、万歳三唱をするところが面白かった。
いつも単独行ばかりでなく、相棒がいることもあったようだ。
最期は、30歳過ぎくらいで遭難されたようだ。革新的な登山家で
もあると同時に、どこにでもいそうな青年でもあったような気がする。
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