ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

単独行(加藤文太郎)

2016年12月11日 | 山はミステリー

新田次郎の「孤高の人」のモデルになった登山家、加藤文太郎の
「単独行」を読んでみた。

普通は、「孤高の人」を読んでから読むらしいが、私は、先に
読んでみた。

本当にこまめに登山の工程などを記録されていた。そのため、
ほとんど、流し読みになってしまった。

しかし、ところどころ、単独行の孤独や、一方、単独行の自由さを
感じられるところがあった。

当時は、登山は、重装備で、ガイド付きで、高価な娯楽だった時代だ。
その時代に、最小限の装備で、自由に飛ぶように縦走をしていったのだ。

会社員だったらしいが、会社に仮病で休んで山に行ったり、病期の父親に
山をやめてくれと言われ、やっと、やめようと思ったときには、父親も
なくなっていたり、人間臭いところもあった。

三角点に到着するたびに、万歳三唱をするところが面白かった。

いつも単独行ばかりでなく、相棒がいることもあったようだ。

最期は、30歳過ぎくらいで遭難されたようだ。革新的な登山家で
もあると同時に、どこにでもいそうな青年でもあったような気がする。

 

 


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