エドガー賞受賞作から、WILLIAM KENT KRUEGERの「ORDINARY GRACE」
を読んでみた。
最近、エドガー賞作品にはまっている。
13歳の少年が一人称で語る、少年時代の事件の物語だ。しかし、決して、
子供向けというわけではない。
出だしは、線路上の少年の死体から始まり、ちょっと、スタンバイミーを
思い出させた。
人生の中でのさまざまな苦しみや悩みの中で、事件が起こっていくのだが、
好奇心が旺盛で、行動力のある一人の少年と、障害を持つ弟が主人公なのだ。
この作品の大きな特徴は、英語表現が、言葉がとても美しいということだろう。
父親が牧師ということもあるかも知れないが、冷静で、かつ、真摯な態度を
貫く。また、そのほかの登場人物も、非常にユニークかつ、印象に残る
人々が出てくる。
南部の人々の生活もよく描かれており、最後の終わり方も秀逸な終わり方だ。
ミステリーのジャンルにとどまらない作品だ。傑作と言われているが、否定する
理由が思いつかない。
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