洋書書評第3弾は、やはり、この人しかいない。グリシャムさんです。
映画になっているのが多かったり、作品によって、かなり、毛色が違ったりしているのですが、良いものは、良いのです。
①THE PAINTED HOUSE
7歳の子供の目から見たコットン農場の生活を描いた素朴な作品だった。ペリカン文書を書いたジョン、グリシャムの作品のため、サスペンスタッチの作品かと思ったが、むしろ、文芸物といっても良い出来だった。もちろん、7歳の子供が2度の殺人の目撃者になってしまう所などは、サスペンスを盛り上げるが、非常に自然に書かれており、物語の一部でしかないようにも思われた。むしろ、困った人々を助ける宗教観、親と子、おじいさんなどの絆、夢を見る女性、稼ぐことを第一に考える男性などの生活観などが良く描かれた秀作と言える。
②THE STREET LAWYER
前のPAINTED HOUSEに比べると、グリシャムらしい弁護士の作品だ。最初が非常にスピーデイーで、どきどきする展開だったのが、じわじわとした展開にかわり、推理小説というより、ヒューマンニズムを描いた良い作品になったのが、人気のある理由だと思う。読後感も非常に良い。路上生活者という、だれにも疎まれる存在が契約無しに月100ドルの倉庫を借りていたが、突然、2月の冬の寒い中で、退去されたことが、大きな法律事務所の過ちであったことが分かり、ある一人が、その法律事務所に偽の爆弾をもって、占拠するというストーリーだ。他に人に薦めたい一冊だ。自分の中では、トップ10に入るかも知れない。
③THE FIRM
映画を見たわけではないが、主役のトム・クルーズは、まさにぴったしのように感じた。映画も是非、ビデオを借りてきて見てみたいものだ。最後が、少し、どんでん返しもなく、気が抜けた感じがしないでもないが、全般的に、良くできた作品だと思った。読みやすく、また、評判どおりの面白さでお勧めできる。
④A TIME TO KILL
JOHN GRISHAMの処女作らしいが、あまり売れず、次に書いたFIRMが、大ヒットしたため、あらためて見直されたとのことだ。確かに、私もFIRMから先に読んで、これは、一番面白いと思ったものだ。そのあとに、このTIME TO KILLを読んで、最初は、ちょっと、饒舌すぎて、文章もこなれていないように感じた。しかし、一方で、一番、最後には、感動した面もある。JOHN GRISHAMの社会派的な一面の一番、強く出た作品でもあると感じたからだ。これほど、正義感、メッセージ性の強いものは、あまりないように感じた。グリシャムにとって、生まれ育った南部のアメリカは、切っても切れない関係なのだと感じた。
⑤THE BROKER
2005年の作品なので比較的、新しい作品である。だが、正直言って、初期のころの作品の方が面白く感じる。中々、面白いのだが、後半の100ページになるまで、乗ってこないようなところがあった。また、後半、暗殺者がうごめく中で、すれ違いによるスリルなどが、もっと、あっても良いような気がした。あまりスリルがなく、少し、歯がゆい終わり方のような気がした。イタリアの女性との心の交流も、十分ではないような気がした。もう少し、あっても良いような気もした。
映画になっているのが多かったり、作品によって、かなり、毛色が違ったりしているのですが、良いものは、良いのです。
①THE PAINTED HOUSE
7歳の子供の目から見たコットン農場の生活を描いた素朴な作品だった。ペリカン文書を書いたジョン、グリシャムの作品のため、サスペンスタッチの作品かと思ったが、むしろ、文芸物といっても良い出来だった。もちろん、7歳の子供が2度の殺人の目撃者になってしまう所などは、サスペンスを盛り上げるが、非常に自然に書かれており、物語の一部でしかないようにも思われた。むしろ、困った人々を助ける宗教観、親と子、おじいさんなどの絆、夢を見る女性、稼ぐことを第一に考える男性などの生活観などが良く描かれた秀作と言える。
②THE STREET LAWYER
前のPAINTED HOUSEに比べると、グリシャムらしい弁護士の作品だ。最初が非常にスピーデイーで、どきどきする展開だったのが、じわじわとした展開にかわり、推理小説というより、ヒューマンニズムを描いた良い作品になったのが、人気のある理由だと思う。読後感も非常に良い。路上生活者という、だれにも疎まれる存在が契約無しに月100ドルの倉庫を借りていたが、突然、2月の冬の寒い中で、退去されたことが、大きな法律事務所の過ちであったことが分かり、ある一人が、その法律事務所に偽の爆弾をもって、占拠するというストーリーだ。他に人に薦めたい一冊だ。自分の中では、トップ10に入るかも知れない。
③THE FIRM
映画を見たわけではないが、主役のトム・クルーズは、まさにぴったしのように感じた。映画も是非、ビデオを借りてきて見てみたいものだ。最後が、少し、どんでん返しもなく、気が抜けた感じがしないでもないが、全般的に、良くできた作品だと思った。読みやすく、また、評判どおりの面白さでお勧めできる。
④A TIME TO KILL
JOHN GRISHAMの処女作らしいが、あまり売れず、次に書いたFIRMが、大ヒットしたため、あらためて見直されたとのことだ。確かに、私もFIRMから先に読んで、これは、一番面白いと思ったものだ。そのあとに、このTIME TO KILLを読んで、最初は、ちょっと、饒舌すぎて、文章もこなれていないように感じた。しかし、一方で、一番、最後には、感動した面もある。JOHN GRISHAMの社会派的な一面の一番、強く出た作品でもあると感じたからだ。これほど、正義感、メッセージ性の強いものは、あまりないように感じた。グリシャムにとって、生まれ育った南部のアメリカは、切っても切れない関係なのだと感じた。
⑤THE BROKER
2005年の作品なので比較的、新しい作品である。だが、正直言って、初期のころの作品の方が面白く感じる。中々、面白いのだが、後半の100ページになるまで、乗ってこないようなところがあった。また、後半、暗殺者がうごめく中で、すれ違いによるスリルなどが、もっと、あっても良いような気がした。あまりスリルがなく、少し、歯がゆい終わり方のような気がした。イタリアの女性との心の交流も、十分ではないような気がした。もう少し、あっても良いような気もした。
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