満願（米澤穂信）

米澤穂信氏の「満願」を読んでみた。読売新聞の書評で、「黒牢城」に
興味を持ったが、まず、代表作の「満願」から読んでみようと
思ったのだ。

「満願」は、表題作を含む6篇の短編からなるが、どれも、質の高い、
しかし、まったく、異なる種類のミステリーからなる。

2014年には、評判になり、山本周五郎賞ほか、ミステリーランキングの
３冠を取ったという。
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最後の解説で、この短編集に共通しているのは、人間の不可解な心理との
ことだが、中々、適格な分析ではないかと思う。

6篇の中では、最初の「夜警」、最後の「満願」及び、4編目の「万灯」が、
面白く感じた。特に、「万灯」は、一番長かったし、海外のビジネスマンが、
最悪の状況に直面する設定には、感心した。