トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

いのち果つる時

2008-10-20 | 今日は真面目に

『我知らん何故に起こるかこの心軋み倒れる伐採の時』

『間引くとはかような思い是非もなし命はひとつ地蔵に見たり』

『倒れ入るその時捉え葉涙を旋風に乗せて我にかけたり』

『軋む幹葉涙絞り倒れたり』

午後に大仕事はしないから 午前に伐木することになる

いきおい葉が濡れている時もあり 木が動くと落ちてくる

あたかも落涙の様でもあり セミの小便の様でもある

命の瀬戸際だから 落涙と思いたい

だからこそ杣人は礼節をとったのだろう

それにしても あの地蔵累々の重なりは

母の慈悲の象徴だが

山の倒木累々は 無慈悲の象徴だ 声も出ない


あるまじと言えど

2008-10-20 | 遊び子は

Sn3d0425_6 『待合で憶えのありし名前聞く顔判らねど朗らかのまま』

『遊び子も齢は既に三十路なり管付けられて目で合図して』

『放たれて安き寝顔の遊び子よ自由奔放天地を駆けよ』

『遊び子の時代だけなり我がつては幾年過ぎて棺にママと』


だれかさんが だれかさんが

2008-10-20 | 小父のお隣さん

『ハゼの葉の散りて色づくイチョウかな』

『秋雨や葉裏で祈るトンボなり』

『もみじ葉を掛けてもがりの笛を聞き』

『コオロギの贈るレクイエム夏は逝く』

ここかしこに夏の主たち 蟻の葬列に委ねた主も居る

運がよければ錦を掛けて もがりのレクイエムを聴ける

それもまた自然だ


ふるさとの小野の木立は

2008-10-20 | 小父のお隣さん

Sn3d0263Sn3d0188『タデの花伊達には咲かず座を保ち』

『ミズヒキを数で寄り切るタデの花』

『トチの実よデイロウのみで寂しかり』

『トントンとバク転飛びゆあの落葉』

紅葉に目が行くが 明るい木立の中は 足元が楽しい

紅葉に負けず劣らず 秋の賑わいがある

しゃがみこんで今日も日が暮れるのか と思いども

森がくれたものは有り難く頂戴する