WBC韓国戦を見ていたらさえずりが聞こえた。予想より早かったがカーテンを開けてしばらく見とれていた。
そのためでもなかろうが試合は加点を続け勝利したのだ。御祝い代わりに巣板を取り付けてやった。毎年、番が玄関先で営巣場所を探している時を見ていたし、来年こそは、と思いつつ延び延びにしていたのだ。
骨折してまだ二十日あまり、脚立に乗るのも怖かったが、とりあえず取り付けは完了した。後はツバメが気に入ってくれるかどうかだ。
『桜咲くお中日なりツバメ来る』
『ツバクロや半年振りのご挨拶』
『リブベルト巻いて架けたる巣板かな』
『軒を舞うつがいよお宿ここにあり』
『造林の作業をすれば痛む膝農夫症病む父想いたり』
『山道を歩む姿に気づきあり母の歩みの手の振りに似て』
『通販の葉唐辛子の佃煮を食べれば母のはるかな昔』
『雪便り思い出すのは仏壇の祖父母の写真豪雪の頃』