
道具小屋で必要なネジ2本が見つかり水見回りへと回ったのだが異変はすぐに判った。トンボ池の排水路に水が無い。泥水池も池3,4と湿地状態になっていた。連続的では無いものの降雨が度々あったから埋没したのかと吐水口を確認に行ったら、案の定一滴も出ていない。
道具は車載されているし、何時もは徒歩で向かうのだけれど霧雨の中では有難くない。隣沢の車が入るところまで走らせた。取水部の状態は思っていたのと異なり埋没していず、取水升内の吸水口も埋まってなかったが、水は溜まっていたから途中で詰まっているだろう事くらいは推測できる。
問題は取水路からの流出状態だった。水抜け部が浸食され拡大してしまう事は普通なのだが状況が普通でなかった。取水路の敷設丸太の下部に詰めた石が水流に逆らって上流部に移動している。そのうえ、河床の砂利を掻いた小山が流出部脇にある。水源地の復旧造作は小生が行ったから構造は記憶している。どう考えても水の浸食作用でもないし、猪の掘り返しでもなく、明らかに人為的な行為が見て取れた。もう一点は送水管の詰まりが納得できなかった。取水口に継ぎ手エルボを上向きに取り付け取水升内の堆積土砂の流入を遅らせる仕組みにしておいたのだが、砂泥との差は十分あったのに詰まっている。うがった見方をすれば土砂を入れた行為もありうるだろう。
この取水升への水が断たれたことでオーバーフローも無くなり、これを頼りに寄生して取水していた部農会の取水部も干乾びている。
少なくとも部農会は被害者で加害側でなく、この水流の変更で利益を受ける団体個人はいないのだから嫌がらせとしか思えなかった。まあ、これに限らず、植栽した苗木や鉢植えから定植した若木など盗掘する輩は普通に存在しているし動植物の保全に逆行する行為や活動は日常茶飯事みたいなものだから驚くにはあたらない。ともかく水路の補修をして取水枡への水流を復活させたものの、吸水口での陰圧は全く無いから断水復旧にはつながらなかった。
雨が止んだらエンジンポンプとパイプレンチを運んで強制排砂作業が必要だ。この作業は松の内以来となるから、まあ、良く保ったというべきかな…。


