トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

**夫唱婦随に偕老同穴

2018-09-04 | 温故痴新
風痛しパワハラ暴くおのれへの 矢つぶて止めてえ重い心よ
 風をいたみ岩うつ波のおのれのみ くだけて物を思ふころかな       源重之

あけぬればまたまたやると知りつつも なお恨めしきワイドショーかな
 あけぬれば暮るるものとは知りながら なほ恨めしき朝ぼらけかな     藤原道信朝臣

怒りつつふたり練る夜の明くる間は いかに下劣な故とは知らず
嘆きつつひとり寝る夜の明くる間は いかに久しきものとかは知る      右大将道綱母

やすらはでねぶりしものでさ世過ぎて かたぶくまでの我を見るかも
 やすらはで寝なましものをさ夜ふけて かたぶくまでの月を見しかな    赤染衛門

嵐吹く朝日の山のおしどりの 経ったフィニッシュ汚物なりけり
嵐吹く三室の山のもみじ葉は 竜田の川の錦なりけり              能因法師

貶める加水で循環…

2018-09-04 | 小人閑居して憮然
 至近の硫黄泉、折にふれ立ち寄るのだけれど、このところ硫黄の香りが減少する一方で立つ香りが寂しい。それでも「源泉加熱かけ流し」なので捨てがたい。
 連日のゲリラ朝立ち・夕立でフイールドへは行けず「それでは」と近在の硫黄泉を探し、二番目に近い温泉に入ってみる事にした。ゲリラ蛇足だが小生、異常気性であってもゲリラ朝立ちは無い。

 近いだけでなくpH8.8の数字に魅かれたのである。「単純硫黄冷鉱泉」と有り、加温は承知だったけれど浴室のドアを開け「ガックリ」してしまった。硫黄の香りが全くしない。浴室は写真のごとく小さめで洗い場もあるけれど、小生には洗い場は不要だ。馴染みの硫黄泉は「石鹸は毛穴を埋めますから使用しないでください」とある。

 湧泉量毎分2リットルと言うからボトル1本程度になるが、この量なら現在通っている加熱かけ流し硫黄泉の2割程度だ。しかし浴室内に設えた出湯口からはジャブジャブ湯が出ていた。そのうえ「この湯は飲めませんから持ち出し禁止です」の札もある。ここで全て了解した。「加水加熱循環湯」であった。
 浴室独り占めだし距離もそう遠くない。行きつけの温泉より浴槽も広いし駐車しやすいけれど「通う価値が無い」温泉だ。
 とどめは脱衣所に張ってあった「レジオレナ菌検査成績書」で、気落ちしつつ外階段を下りる途中にミニバンで送迎のおばあちゃま達がいらっしゃった。これはこれで利用者には価値があろうけれど「硫黄泉に入りたい」小生にはリストから忘却の彼方へ送る…。

 現在利用中の至近の硫黄泉は崖下で、豪雨後は土砂崩れが怖いし、建物も腐食が進み浴室の窓枠が外れないように柱にクランプで止めてある有様なのだ。何時下敷きになるやも知れない温泉では癒し効果が半減だ。三番手以降の硫黄泉は一時間以上を要するから「ちょこっと30分」というノリでは入湯は難しい。
 加温式であってもかけ流しで循環もしていない湯に入りたい小生なので、せめて循環は止め、かけ流しにしてほしいのだけれど、湧泉毎分2ℓでは湯が汚れるだけで無理なのはわかる。各地に「温泉モドキ」は多いのだろうが看板が「羊頭狗肉」では「妖湯皮肉」も出ようというもの…。

 「トンボ釣り今日はどこまで行ったやら」とかいう俳句は、亡くなった子を想っての俳句である、なんて文章を読んだ記憶があるが、「ちょこっと30分」なんて外出でも「徘徊行方不明」と思われ防災無線で広報される立場になってしまった。