崖下の一角、不整地も細い真竹やオニアザミの上をクズが覆って人も寄せ付けない。この中に獣道が通り内部はお猪様のお休み処になっている。言わば食住隣接した環境を与えているようなものだ。
この不整地の部分は植樹にも不向きで刈り払いだけで済ましていた部分なのだったが、タラノキが数本芽生えてからはタラノキの伸びるに任せてきた。それもタラノキの存在が知られてからは新芽を採集され、手が届かなくなると途中から伐り取られ、1番芽はおろか二番芽、三番芽まで採られた果てに、とうとう今期は枯れ果ててしまった。山菜に限らず山ユリや蘭科植物なども似たような結末をとる。
刈り払いには邪魔だったタラノキだが、今回は真竹の数が多くて造林鎌では難儀を被った。袈裟伐りなら倒せるが引き伐りでは切れない。袈裟伐りは竹槍状に残るので「やってはいけない伐り方」なのだ。ここは腰の鋸の出番なのだが、根元で伐り取っても上部はクズの蔓が覆いつくしているから引くに引けないし横たえる事も出来ない。
こんな時こそ造林鎌の出番で振りかぶって「おめーん!、おめーん!」と数発くれてやる。今日は久しぶりに夏日となって、涼しさを味わってしまった身体には堪える気温になった。
刈り進めば藪の中に空間が幾つも現れ地面は平らかになっている。ここを通る獣道があるから猪様のお休み処になっていたのは一目瞭然だ。主は影も形も無く、オオスズメバチの羽音も無かったのだが、まだ怖い存在は消えていない。獣の通る近辺にはマダニも多いので、帰宅後は直ちに入浴洗体、着衣はすぐ洗濯を行う。これでようやく落ち着くのである。
思わぬ暑さがぶり返して辟易しているのに加え足場の悪い崖と不整地で造林鎌で作業をした結果、息が上がるより足が上がらなくなってくる。スパイク地下足袋を履いていても足場を固め姿勢を確保するのに思っている以上に使っているのだろう。
まあ、「老化は足から」なんて諺もあるから承知はしていても、脚の疲労困憊は想像以上だった。
こんな時は青春時代の早池峰山登山を思い出す。立ったままで夜行列車を下りバス終点から登山を開始したのだが傾斜が急な岩場で背中焙りの日蔭もない登山道ですっかりバテてしまい靴の長さも歩幅が取れなかったのを思い出す。ビバーク覚悟で四つ這いで登ったのだった。
さて、それはともかく疲労困憊していないはずの脚は既に用済みとなっている…。秋だなあ!。
刈り始め ➡ 猪のお休み処 ➡ 刈り払い終わり
この不整地の部分は植樹にも不向きで刈り払いだけで済ましていた部分なのだったが、タラノキが数本芽生えてからはタラノキの伸びるに任せてきた。それもタラノキの存在が知られてからは新芽を採集され、手が届かなくなると途中から伐り取られ、1番芽はおろか二番芽、三番芽まで採られた果てに、とうとう今期は枯れ果ててしまった。山菜に限らず山ユリや蘭科植物なども似たような結末をとる。
刈り払いには邪魔だったタラノキだが、今回は真竹の数が多くて造林鎌では難儀を被った。袈裟伐りなら倒せるが引き伐りでは切れない。袈裟伐りは竹槍状に残るので「やってはいけない伐り方」なのだ。ここは腰の鋸の出番なのだが、根元で伐り取っても上部はクズの蔓が覆いつくしているから引くに引けないし横たえる事も出来ない。
こんな時こそ造林鎌の出番で振りかぶって「おめーん!、おめーん!」と数発くれてやる。今日は久しぶりに夏日となって、涼しさを味わってしまった身体には堪える気温になった。
刈り進めば藪の中に空間が幾つも現れ地面は平らかになっている。ここを通る獣道があるから猪様のお休み処になっていたのは一目瞭然だ。主は影も形も無く、オオスズメバチの羽音も無かったのだが、まだ怖い存在は消えていない。獣の通る近辺にはマダニも多いので、帰宅後は直ちに入浴洗体、着衣はすぐ洗濯を行う。これでようやく落ち着くのである。
思わぬ暑さがぶり返して辟易しているのに加え足場の悪い崖と不整地で造林鎌で作業をした結果、息が上がるより足が上がらなくなってくる。スパイク地下足袋を履いていても足場を固め姿勢を確保するのに思っている以上に使っているのだろう。
まあ、「老化は足から」なんて諺もあるから承知はしていても、脚の疲労困憊は想像以上だった。
こんな時は青春時代の早池峰山登山を思い出す。立ったままで夜行列車を下りバス終点から登山を開始したのだが傾斜が急な岩場で背中焙りの日蔭もない登山道ですっかりバテてしまい靴の長さも歩幅が取れなかったのを思い出す。ビバーク覚悟で四つ這いで登ったのだった。
さて、それはともかく疲労困憊していないはずの脚は既に用済みとなっている…。秋だなあ!。
刈り始め ➡ 猪のお休み処 ➡ 刈り払い終わり